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村上さんが手放すことのできない51冊について
雑誌「BRUTUS」の10月15日号は、特集村上春樹(「読む。」編)と題して、次号と合わせて上下巻の特集記事が組まれています。
上巻は「読む」をキーワードとし、思い出深い本の数々や翻訳に対する記事から構成されています。
以下に、村上氏が手放せない蔵書のうちからの51冊の中で、特に気になる幾つかをご紹介いたします。
うちの蔵書から
基本的に手元に書物を置かない主義である村上氏の本棚には、次のような理由により選ばれた書が保管されてます。
理由は5つとなります。
- まだ読んでいない本
- そのうちに読み返すかもしれない本、必要になるかもしれない本
- いただきものの本、多くは著者のサイン入り
- なんとなく愛着があり、手放しがたい本
- 実用性のある本
ここにあげた51冊の本は、そのような巨大な貯水池に流れ込んだ水源のほんの一部、ほんの一掬いに過ぎない。
気になった7冊
私が特に気になったのは次の7冊であり、ほとんどが未読のものばかりです。
樹影譚(丸谷才一)
丸谷才一さんは紛れもなく文章のスタイリスト。
神々の沈黙ー意識の誕生と文明の興亡(ジュリアン・ジェインズ)
創作を志す人たちにとっては、多くの示唆に富んだ書物であると思う。
ロード・ジム(ジョセフ・コンラッド)
「ロード・ジム」を読破するのは僕の積年の望みだった。
木山捷平全詩集(木山捷平)
小説も面白いが、詩にも独特のとぼけた味わいがあって、好きだ。
リタ・ヘイワースの背信(マヌエル・プイグ)
「そうか、こんな風にも小説が書けるんだ」
マーティン・イーデン(ジャック・ロンドン)
「残酷なほど力強い本だ。パワフルな絶望。前向きな自滅。」
今昔物語(福永武彦訳)
この本、ものすごく面白いです。
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