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「新しいメディアの教科書」三種の神器を揃えた者が勝ち残る

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ネットメディアの新しい波を知りたくて

佐々木俊尚氏の最新刊「新しいメディアの教科書」を手に取りました。

本書の目的を著者は次のように言います。

日本ではあまり知られていないが、バイラルメディアは単なる「拡散上手」から進化し、新しいメディアの空間を創造するという方向に向かっている。このメディア空間とはいったいどのようなもので、その創造に向けて新興メディアはどのような戦略を採っているのか。その全体像をわかりやすく展望するのが、本書の目的だ。

バイラルメディアとは、SNSで拡散することを前提とした画像や動画を効果的に配置したメディアを指します。バズフィードやアップワージーが代表例。

最先端のメディア戦略が俯瞰できてド素人にも理解が進みました。

と同時にブログを書くにあたり示唆に富むヒントが満載です。

パドー

個人的にはこちらのほうが大きかった。

ネイティブ広告の根幹

スマホで見ることが当たり前であり大多数になった現在、ネイティブ広告が俄然注目を浴びています。

ネイティブ広告とは、記事と広告が違和感なく共存し、読み手に過度のストレスを与えず、有効に情報伝達を実現する広告を指す。

ネイティブ広告の本質を次のように喝破します。

ネイティブ広告の本質は、なめらかなユーザー体験に沿って、的確なコンテンツを的確なタイミングで、的確なデバイスによって読者のもとに送り届けること。そういう原理に支配されていて、そのコンテンツそのものが記事か広告か個人のブログかは、なんら重要ではない。

コンテンツが最重要・最優先となります。

著者は言います。

だからコンテンツ企業には、次の二つの戦略が求められるようになる。

「読者の求めるものを提供すること」

「読者のいる場所に行くこと」

どうぞ家に(店に)来てくださいという時代は終焉を迎えます。

オールドメディアの衰退は偶然ではありません。

自社サイトへのリンクをクリックしてもらうという面倒な手間を読者に求めるのではなく、読者がいつも滞在している場所に出かけていって、その場所でコンテンツをまるごと提供する。

情報の大河のほとりに人々は集まっています。

巨大SNSのストリームに人々は群れをなしています。

読者のいる場所とは、ツイッターであり、フェイスブックであり、インスタグラムなのです。

河を縦横無尽に活用し、どのように新興メディアはマネタイズを成立させるのかがここでは書かれています。

新聞社の再生

ニューヨークタイムズが新興メディアのゴーカーに「果実」を奪われます。

良質なコンテンツを持っているというだけではダメで、読者にリーチする方法を確立しない限り、宝の持ち腐れになってしまうという典型的なケースと言える。

読者のいる川のほとりにいかないとだめなんです。

看板出して待っている時代は終わりました。

ところで、宝の宝たる由縁は他にもあります。

新聞は「ニュース」という新しい情報を届ける面倒なメディアだと思われているが、実は過去記事もとても重要だ。

いわゆる「ストックの威力」です。

これはブログも同様。

新しい見せ方、再利用、再構成。

活かし方はいくらでもありそう。

過去記事をどれだけ有効活用できるかはブロガーであれば気になるところでしょう。

ネットにおける距離感

ネットでは、多数に向き合うのでもなければ、ひとりの個人と向き合うのでもない。「向き合う」のではなく、横に並んでだれかに話しかけるのだ。

ここは目からウロコの部分です。

「みんさん」や「われわれ」ではなく、「あなた」を意識することで、今まで読み手に届くと学んできました。

実際そのような書き方をブログにおいても心掛けてきたつもりでした。

しかしながら、目線が違っていたとは。

パドー

正面じゃなくて真横なんですね。

この違いは決定的です。

本書のメインテーマではないかもしれませんが、個人的には一番考えさせられた箇所です。

だって、これまでどこにも書いていなくて、聞いて初めてなるほどなと思えたのだから。

三種の神器

新しいメディアにおける三種の神器を著者は次のように言います。

  • 良質なコンテンツ
  • 配信テクノロジー
  • ネイティブ広告

メディアが進化していくうえで同時に揃わなければならない三つの重要な要素だ。

新しいメディアによる我々の予想もつかない「新しいメディア空間」の創生は始まったばかりなのです。

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✒︎ writer (書き手)

人事屋パドーのアバター 人事屋パドー レビューブロガー

本サイト「シンキング・パドー」の管理人、人事屋パドーです。
非常に感銘を受けた・印象鮮烈・これは敵わないという作品製品についてのコメントが大半となります。感覚や感情を可能な限り分析・説明的に文字に変換することを目指しています。
書くという行為それ自体が私にとっての「考える」であり、その過程において新たな「発見」があればいいなと毎度願っております。

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