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佐々木俊尚「広く弱くつながって生きる」人生は上々だと思う

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佐々木俊尚さんの新刊は中高年のこれからの生き方の指針となるだろうな

佐々木氏の新刊が出ました。

以前に読んだ「そして、暮らしは共同体になる。」の続編というか同系統に位置する書籍です。

わたしは佐々木氏の同世代にあたります。

才能も勇気も努力も足りないので佐々木さんのような生き方には憧れますが踏み出せません。

それでも、刺激は少なからず受けます。

若い世代の一部には佐々木氏のライフスタイルは「フツー」であるのかもしれません。

けれども、多くの自分の世代には縁遠い生き方となります。

佐々木氏の著作を読み、すっと共感できるのには理由があります。

彼のバックグラウンドです。

仮に彼が一度も就職もせずに、自由を全面的に謳歌している経歴であれば、わたしはなるほどそのような生き方もあると、読み流していたことでしょう。

彼は強烈な組織の圧のかかる新聞社でのサラリーマン生活を経て、物書きになり、新たな出会いの中で、様々なテーマをものにする生き方を展開してきました。

一本道ではなかったはずです。

ご苦労も多かったと想像します。

その点に生活者としてのリアリティーと堅実性を感じるのです。

トントン拍子に現在の地位に到着したのではなく、思わぬ出会いの作用にも助けられながら、極めて恣意的に選択を繰り返してきた結果、現在の地点にたまたま今は停留している。

そのような逞しさと強かさが、どこまでも羨ましく、読んでみたいと思わせる親近感を与えてくれます。

パドー

是非中高年以上の方に広く本書をおすすめしたいと考えます。

人間関係をちょっと見直す

テクノロジーの発達に伴い、社会(生活)が急速に様変わりしつつあります。

あなたも実感しているはず。

でも、なんだか息苦しいですよね、と佐々木氏は問いかけます。

それは人間関係のせいでしょうと彼は言います。

平成も終わろうとしているのに、人間関係だけは昭和仕様のままだ、と。

人間関係の見直しの必要性を感じたことはあなたも一度や二度ではないはずです。

佐々木さんは言います。

人間関係をちょっと考え直してみることで、生きづらさを私たちの日々から取り除いて、もっと楽に過ごせるようにしようということを提案します。

これが本書の目的です。

気楽に暮らしていくために何をどうすればいいのか?

パドー

あれもこれもじゃないです。

ひとつだけ、たったひとつだけを彼は提案します。

人とのつながりのあり方を見直してみる

広く弱くつながること

人とのつながりのあり方を見直してみる。

つまり、固定的で強固な狭い関係を変更しましょうと提案します。

広く弱くつながっていきましょうと。

具体的には5つの章立てで丁寧に説明をされます。

  1. 弱いつながりが持つ大切さを知る
  2. 弱いつながりの育て方
  3. 弱いつながりを仕事に落とし込む方法
  4. 多拠点生活
  5. 心を開放する考え方とノウハウ

詳しくは本文に譲りますが、本書にある「生き方」はフリーランスでなければできないということをまずは理解すべきでしょう。

しかしながら、組織に属しながらもできることがたくさんあることもまた同時にわかるはずです。

彼が実践している方法論はやみくもに連帯を広げるのではなく、周到に選択を実践する方法となります。

SNS時代を熟知している著者ならではのテクニカルが冴えます。

パドー

自宅以外に住居を確保して移動しながら生活する。憧れるなあ。神戸がいいなあ。

群れに埋もれず、一匹狼でもない生き方

群れに埋もれることも、一匹狼になることもなく、生きるにはどうすればいいのだろうか。

その答えが、広く弱くつながって生きるという生き方です。

言い換えるならば、個別の関係の重要性を再検討するのです。

その結果、個別の関係の数をできるだけ増やしますが、その関係性の強度はそれほど強くは求めない。

そのような結論に基づき佐々木さんは充実した毎日を送っておられるようです。

もっと気楽で居心地が良くて、でも持続性があって「きっと誰かが助けてくれる」と思えるような人間関係を、どう作っていくのか。

弱い関わりだからと言って即席には構築できません。

時間をかけながら、より良い熟成がなされます。

なので、これから時間はかかりますが、私自身も少しづつ「関係」をつくっていければと考えます。

パドー

ブログはそのためのひとつのチャンネルです。

広く弱くつながっていければと強く願います。

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✒︎ writer (書き手)

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本サイト「シンキング・パドー」の管理人、人事屋パドーです。
非常に感銘を受けた・印象鮮烈・これは敵わないという作品製品についてのコメントが大半となります。感覚や感情を可能な限り分析・説明的に文字に変換することを目指しています。
書くという行為それ自体が私にとっての「考える」であり、その過程において新たな「発見」があればいいなと毎度願っております。

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