経済的動物であるあなたは投資漫画の傑作をご存知でしょうか
先日、アマゾンにて破格のプライス(Kindleにて1冊5円!!)で既刊の20巻が販売されていたので思わず飛びつきました。
最新刊は定価で販売。
思い切った販売戦略にこちらから罠にハマってしまう。
「ドラゴン桜」「銀のアンカー」「エンゼルバンク」で著名な人気漫画家三田紀房氏の「インベスターZ」を一気読みしました。
中高一貫校の謎の投資部(非公式)が活躍する投資漫画の傑作です。
飛ぶ鳥を落とす勢いのDMMやZOZOTOWNの社長、ホリエモンなど実在の人物も登場します。
全巻を通して作者が伝えたいことはただひとつです。
人生を充実させるためには経済的現実を無視することはできない
自由を獲得するために経済的自由から目を背けてはならないのです。
人生に目的がなければ、あなたは赤子の手を捻るより簡単に金の奴隷に堕してしまうでしょう。
たかが金と言い切るためには金を忌み嫌っては決してならないのです。
お金について
投資という行為を通じて本作では次の2つのことが描かれています。
- 金の稼ぎ方
- 金の使い方
ベンチャー企業を立ち上げたい京大生や、母子家庭の久保田親子のエピソードを通じて、金の稼ぎ方が語られます。
企業で働くという選択肢ではないお金の稼ぎ方です。
毎日毎日、頭を使わないと生き残ることはできないという思想が垣間見えます。
その一方で、
一貫校のスポンサーである藤田家の御曹司に対する帝王学や10年に1人の投資の天才、投資部の神代主将の企業を分析する切り口に金の使い方が如実にこぼれ落ちます。
何かを成し遂げるためにはまず第一に経済的基盤が不可欠であるという理念です。
贅沢全般と全く無縁の考え方がここで展開されます。
高潔な思想です。
底に流れるもの
ここで述べられている「金の稼ぎ方」と「金の使い方」から次の基礎的認識が見て取れます。
- 金を稼ぐことと働くということは似ているようで違う
- 人生を充実させることと金があることは少しだけ関係している
手っ取り早く、もしくは効率的にお金を稼ぐにはゲーム感覚に徹する方がうまくいくでしょう。
投資の場合は特にそのようです。
一切の感情を交えずルールを厳密に貫いたものだけが破格の回収率を実現します。
一方で働くという行為はゲーム感覚でできるほど簡単ではありません。
「お金を稼ぐこと」と「働くこと(労働)」は資本主義経済下において密接に関係しているので、ともすれば混同しがちです。
現実にそのような感覚で金を手に入れて、労働の価値を自ら貶める輩も跡を絶ちません。
もちろん先立つものはお金。
けれどもお金はどこまでいっても手段であるはずです。
ただの手段なのですが、この上なく大きな存在です。
お金があることで人生の障害を取り除くことができるのもまた事実。
しかしながら人生の充実はお金では買えません。
読み進めれば、金の使い方は金の稼ぎ方と同等以上に大事であることがやがてわかるでしょう。
たかが金
金から自由になるために金をねじ伏せる。
そのために投資を学ぶのです。
金に踊らされるのではなく、金を踊らせる
優れた投資家は誰もが金は手段にすぎないことを知り抜いています。
その一点をこの漫画を通じてあなたは知ることになるでしょう。
「いいお金の使い方」を実践するために「いいお金の稼ぎ方」を目指してみてはいかがでしょうか。