数学が今よりもできるようになるために、数学の基本を学ぼう!
本書は、理系大学を受験する学生の数学基礎力を飛躍的に高めることを目的としている学習参考書(河合塾シリーズ)となります。
数学ⅠからⅢまでの公式や定理が丁寧に証明され、説明されている定義集と言えます。
PREX(プレックス)とは、Proof(証明)とExplanation(説明)の合成語です。
教科書には公式・定理の証明や説明が基本的には載っているはずですが、いちいち当たるのが効率悪い、またはそもそもきちんと載っていない場合もあるはずです。
そのような不便を一気に解消してくれるのが本書となります。
特徴は次の2つです。
- 公式や定理、数学的内容の証明や成り立ちの証明を重点的に解説している。
- 他の問題集と併用し、辞書代わりに活用できる。
試験問題の中には、公式や定理の証明に即しながら、本質的な理解を求める問題が少なくありません。
特に難関大学以上ではそのような傾向が顕著であると言えます。
そのような際に、よく理解しないままに、とりあえず公式・定理を暗記しているだけならば、歯が立たない、あるいは時間切れとなります。
受験に失敗する確率を下げるために、是非とも本書で学びましょう。
内容について
説明されている項目は以下の通りとなります。
数学Ⅰ
- 数と式
- 2次関数
- 図形と計算
- 集合と命題
- データの分析
数学A
- 場合の数
- 確率
- 整数
- 平面図形
数学Ⅱ
- 式と証明
- 複素数と方程式
- 図形と方程式
- 三角関数
- 指数・対数
- 微分法
- 積分法
数学B
- 数列
- ベクトル
- 確率分布
数学Ⅲ
- 式と曲線
- 複素数平面
- 極限
- 関数
- 微分法
- 微分法の応用
- 積分法
構成について
次の3つに関して取り上げています。
- 公式
- 定理
- 数学的な考え方
原則、1ページにひとつの「公式」や「定理」などが取り上げられ、その証明もしくは説明が続きます。
最後に、理解の確認のために簡単な練習問題があるという構成です。
説明(証明)は、よく理解できるように過不足なくコンパクトになされています。
くどくどしくないので、読むのに時間がかかるということもないですし、簡潔すぎるために分かりにくいということもありません。
おすすめの使い方
時間的余裕があるのならば、頭からじっくり取り組めばいいですが、そのような余裕がない場合は、以下の使い方が効果的であると思います。
- 問題を解いていて、疑問に思った定理・公式などをその都度確認する
- 息抜きの一環として、時折、手に取って眺めてみる
- 苦手な分野を集中的に読み込む
最初から最後まで全部理解してやろうと意気込むと、簡単に息切れします。
辞書なのだから、辞書がわりに利用するのが一番まともな使用方法です。
しかしながら、読み物としても秀逸です。
例えば、予備校の自主室や図書館で、勉強の合間に本書を手に取ることを習慣化してはどうでしょうか。
少しづつ慣れていけば、あなたの脳は確実に数学脳に近づくはずです。
数学的な基礎力を耕すための最適な本書をぜひ活用してみてください。