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梅原大吾の「勝ち続ける意志力」なぜ結果を出し続けられるのか

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怪物、梅原大吾

プロ・ゲーマー梅原大吾さんをご存知でしょうか。

日本人で初めてプロ・ゲーマーという職業を生み出したパイオニアです。

17歳にして世界チャンピオンになった彼の人生は一直線ではありません。

ゲームの世界から離れ、プロ雀士を目指し、介護の仕事についたこともあります。

現在再びゲームの世界に戻り、多くのファンを魅了し続け第一線で活躍されています。

本書は梅原氏が一番最初に書いた本です。

その筆力・筆圧に読んで直ちに唸らされ、引き込まれました。

このようなチャーミングな文体はなかなかにお目にかかれません。

ご本人の体験も大変に魅力的なのですが、それを表現する文の力もまた惚れ惚れするものがあります。

その後二冊ほど本を出されていますが、このファーストはやはり別格であると思います。

結果を出し続けるとは

「結果を出す」ことと「結果を出し続ける」ことは根本的に性質が異なる。

結果を出すことに日夜ヒーヒー言っている身には結構堪えます。

結果を出し続けるには当然に「メソッド」があるはずなのだろうと推測してしまいます。

「99・9%の人間は勝ち続けられない」自分の言葉ながら大袈裟だとは思うが、勝ち続けるのは、それくらい難しい。

当の本人も連戦連勝ではもちろんありません。

そんなことは人間にはできないのです。

けれども、彼は長きにわたって結果を出し続けています。

何が違うのでしょう?

勝負の先へ

例えば梅原氏の言葉の数々はある意味、多くの勝負師の残したことばといくつもの共通項がみられます。

本書を読んでいる最中に常に念頭にあったのは羽生善治氏と宮本武蔵です。

羽生善治氏は勝負へのこだわりとは別に「将棋の真理」に到達したいという意味の発言をされています。

高みに登るものにしか理解できない境地です。

パドー

でも、言わんとする事はぼんやりとではあるがわからなくもないです。

大会における勝利は目標のひとつとしてはいいかもしれないが、目的であってはいけない。そのことに気づいてからようやく、勝つことより成長し続けることを目的と考えるようになった。

勝負は勝つか負けるしかありません。

勝とうという気持ちが勝ちすぎれば勝利はえてしてその手からするりと逃げてしまいます。

負けてもいいやと思っていては敗北だけが手のひらに残るでしょう。

なかなかに面倒です。

であるならば無我の境地にと言いたいところですが、そんなに都合よく我は去ってはくれません。

負けないようにする戦い方もありますが、勝利に結びつくこともあればそうでないこともあります。

いっそ開き直りましょうか。

パドー

けれども、簡単に毎度毎度まな板の上の鯉に人はなれません。

ただ粛々と

そもそも勝負の本質は、その人の好みやスタイルとは関係のないところにある。

梅原は必勝パターンというものを予め放棄します。

ゆえに勝負は常に一期一会となります。

いつか見た勝負などひとつもないのです。

だから、毎日毎日自分自身と向き合うことを決して怠りません。

プラスとマイナス、その両方を分析して努力を続けない限り、勝ち続けることはできない。

ここまで来て、途方もない歩行者、イチロー選手が二重写しとなります。

自分にとっての適量を考えるなら、「その努力は10年続けられるものなのか?」自問自答してみるがいい。甘過ぎることもなく、厳しすぎるわけでもない。10年続けられる努力であれば、ちょうどいいと言える。

続けることは本当に難しい。

しかしながら、とんでもないところに「継続」だけがあなたを連れて行ってくれるのです。

勝負のあと

ひとりの人間がやるべきことをやり、もうひとりの人間に勝った。ただそれだけの当たり前のことをやり続けた人間が、今回に限って勝てたということを忘れてはいけない。

これは達観ではないのです。

鏡面のような心の和平だけが彼に訪れています。

どこまでも美しい姿勢がそこにあるのでしょう。

運に頼る人間は勝ち続けられない。その真実に気づいた。勝ち続ける人間は運が悪くても勝てる道を追求し続けている人間だ。

幸運の女神と勝利の女神はともに努力家がタイプのようです。

それでもなお戦い続ける覚悟を決めたからこそ、僕はプロ・ゲーマーの道を選んだのだ。

いまさら言うまでもないでしょう。

勝ち続ける理由とは?

戦い続ける覚悟を決めた者だけが勝ち続けることができるのです。

戦い続ける覚悟を決めた者だけが成長を何よりも愛するのです。

多くの人に読んでほしい良書です。

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✒︎ writer (書き手)

人事屋パドーのアバター 人事屋パドー レビューブロガー

本サイト「シンキング・パドー」の管理人、人事屋パドーです。
非常に感銘を受けた・印象鮮烈・これは敵わないという作品製品についてのコメントが大半となります。感覚や感情を可能な限り分析・説明的に文字に変換することを目指しています。
書くという行為それ自体が私にとっての「考える」であり、その過程において新たな「発見」があればいいなと毎度願っております。

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