待ちに待ったシーズン5を堪能
シーズン4まではDVDの発売を待って視聴していましたが、とうとう辛抱堪らずNETFLIXに入会。
ハウス・オブ・カードシーズン5を見るために。
集中して見終わってしまった。
終わってしまうといつも後悔する。
どうしてちびちびと見れないのか。
衝動には勝てません。
以下、内容に言及しますので見ていない方はくれぐれも読まないでください。
至上の楽しみを自ら放棄することは決してなされないように。
怒涛の展開、目まぐるしい
シーズン4は大統領選に突入したところで終わりました。
今回は若き有力な対立候補に事実上負けるのですが、なんと勝ちます。
あくまで合法的に当選します。
奇策も奇策です。
当選後も心休まることは微塵もありません。
過去の疑惑を追求され、追い込まれた挙句に大統領職を自ら辞します。
副大統領であった妻クレアが大統領に就任。
とんでもなく端折りましたがここまででシーズン5は終わりです。
権力の目的とは権力自身だ
主人公フランシス・アンダーウッドの目的は何でしょう?
大統領になること
NO
自らの政治理念を実現すること
NO
権力と同化すること
YES
彼は権力それ自体になることを欲します。
理由などありません。
我々に向かいこう言い放ちます。
ゴア・ヴィダルは書いた。
権力の目的は権力自身だ。
それは勝利への本能的な衝動。
この引用は彼自身の心の中の本音であり叫びです。
ホワイトハウスに権力はなく、大統領ですら権力それ自体ではないと断言します。
大統領職を辞し、ホワイトハウスの外から権力そのものであろうとします。
そのためには恩赦が不可欠なのですが、クレアは国民に訴えかけません。
絶好の機会を放棄します。
全面戦争が始まろうとしています。
キングメーカーへの道を歩もうとする者には、妻(大統領)は障害でしかないのでしょうか。
愛のかたち、相思相愛は可能なのか
大統領クレアとの血で血を洗う闘争の幕が開こうとしています。
私は妻よりも権力を愛している
ぬけぬけと言い切ります。
そもそもアンダーウッド夫妻の間に愛情がないことはあなたも百も承知であるはず。
では、なぜこのようなセリフを彼は吐くのでしょうか。
妻に大統領というルビをふれば明白でしょう。
権力を欲し続けてきた男は「合衆国の頂」は大統領ではなかったことを悟ったのです。
権力との同化は相思相愛が前提となります。
彼が権力に愛されるのかいなかは彼のこれからの生きざま次第です。
シーズン6は愛憎劇が主旋律となるはずです。
フランシスの異常な愛の物語はいよいよ最終章を迎えます。
ああ、シーズン6が待ち遠しく、恋い焦がれます。