目が離せない傑作の誕生
多くのファンを魅了してやまないハウス・オブ・カードシリーズ。
ご存じの方も多いと思います。
万が一、まだ見ていない方がいるのなら、こんなに幸運なことはありません。
だって、これから至福の時間を嫌というほど味わうことができるのだから。
シリーズについて
内容のご紹介については必要最低限以下に留めます。

そこまで野暮じゃないから
このシリーズは、映画監督のデビッド・フィンチャーらが総指揮のもと制作されているアメリカのTVドラマシリーズです。
アメリカ民主党の下院議員がホワイトハウス入りを目指す権力闘争のドラマとなります。
タイトルの「ハウス・オブ・カード 野望の階段」は次のような意味らしいです。
ウィキペディアから引用します。
タイトルの「ハウス・オブ・カード」は英語で「(トランプの)カードで作った家」、つまり「壊れやすい家」という意味があるが、英語の「ハウス」そのものに「議会」「議院」、「カード」には「戦略上の駒」「切り札」の意味もあり、様々なカードを切りながら政界を上り詰めつつも、いつ崩壊しかねないスリルといったダブルミーニングを持つ。
タイトルを聞いただけでは、わたしもまったくピンときませんでした。

そういう意味なんですね。なるほどね~
現時点では、シリーズは全部で4シーズンです。2017年にはシーズン5が発表されるようです。
- シーズン1 2013年2月配信
- シーズン2 2014年2月配信
- シーズン3 2015年2月配信
- シーズン4 2016年3月配信
強烈なキャラクター
シーズン1をHuluもしくはAmazonプライムで見たのがきっかけでした。
久々の底なし沼。

ハマるしかないです
主人公はフランシス・アンダーウッドとクレア・アンダーウッド、アンダーウッド夫妻。
この二人が曲者で強烈なキャラクターです。
私は吹き替えで見たのですが、そちらをオススメします。
声優の方の力量が半端ないです。
石塚運昇氏と深見梨加氏。
そして、前後しましたが、ケヴィン・スペイシーとロビン・ライト。

これはやばい
見るものを離さないこの魅力ある演技力は本当にすごい。
ちなみに、ロビン・ライトは「ドラゴン・タトゥーの女」に出演していたなあとしばらくして思い出しました。
ケヴィン・スペイシーは「セブン」や「アメリカン・ビューティー」に出演しているそうです。
アンチ・ヒーロー?ダーク・ヒーロー?
主人公のフランシス・アンダーウッドは上昇志向の塊です。
野心家の典型です。
この野心家は、アンチ・ヒーローであり、ダーク・ヒーローであるために人気があり、見るものを魅了します。
けれども、あなたは彼に感情移入することがあらかじめ禁じられています。
そのことは、キリスト圏においてここまでやっていいのかというような「非倫理的行為」や親に対する「非道徳的な行為」といった演出に端的に現れています。
これにより、実在性を希薄化するとともに現実性を強化します。
うまく作っています。
すなわち、個人の欲望の純粋化が人間性を超えてしまうような演出がなされているのです。
ある意味、極めて冷静に、ギリシア神殿における神々の舞台を観覧しているような錯覚に陥ってしまうでしょう。
権力の階段の先にあるもの
この夫妻は、特にフランシスは、反省はしても後悔はしません。
なぜなら、進むべき道はひとつしかないのだから。
そうです、階段は分岐していないのです。
階段は、まっすぐに目の前に伸びています。
それが上りなのか下りなのか、途中からわからなくなるだけです。
ただ、その階段は、間違いなく善悪の彼岸に続いているのでしょう。
