読むとなんだか自分がとたんに頭が良くなった気になってしまう本が世の中にはあるんです、マジな話
仕事をしていると凹むときありませんか?
どうして、自分はこんなに知恵が浅いんだろうか、と。
私はあります。
そのような時、酒を飲んだり、カラオケしたり、散財したり。
うさを晴らすのもいいですが、それでも何かモヤモヤが残るときってありませんか?
そのようなとき、そっとページをめくる本があります。
なぜ、本なの?
読むと、なんだか自分が頭が良くなった気になるからです。
精神安定と高揚をじんわりともたらしてくれる。
頭が良くなったわけではないことは、わかっています。
著者が頭がいいから錯覚していることもわかっています。
でも、読み進んでいくと、知的劣勢の回復がなされていくのがわかるんです。
だから、ついつい手を出してしまう。
極私的なラインナップとなりますが以下にご紹介します。
あなたにもハマれば、と期待を込めて。
頭が良くなった気になる本の特徴とは
気分良くさせてくれる本の特徴は次の4点です。
- 内容がそこそこ専門的である
- 流れるような論理構成
- ひねりの効いた結論
- なによりも上手い文章である
専門的でないと
専門性の高い内容でないと、頭が良くなった気になれません。
ここは必須。
流麗な理屈
野暮ったい理屈が続くゴツゴツした文章ではなく、
自然な論理の展開が約束されている文章であること。
砂漠に染み入る水のように跡形もなく己の脳に広がっていくような錯覚。
これが大事。
当たり前がひっくり返されている
結論は凡庸ではない。
当然。
さりとて、奇想天外でもない。
こうくるかという技を感じさせるスマートな結論の提示。
お見事としか言いようがない、納得感と嘆息。
うまい文書はどんどんいける
文章がうまいので、次から次に読み進めることができます。
あっという間。
お金を払って読む価値のある文章は、本当にその気にさせてくれます。
光り輝く3冊のご紹介
- 柄谷行人の「日本近代文学の起源」
- 東浩紀の「存在論的、郵便的」
- 楠木建の「戦略読書日記」
ジャンルは、柄谷が文学論、東が哲学、楠木が経営学となります。
柄谷行人の「日本近代文学の起源」
現代日本を代表する思想家である彼の著作を読み始めて私は30年が経ちます。
端的に言うと大ファンです。
本書は外国人が日本文学を学ぶ際の「古典」となっているあまりに有名な本です。
鮮やかな手付きで、解剖学的に文学を腑分けしていくその様はあまりにシャープです。
読めばたちまちに、何かがわかった気になる麻薬的良書。
東浩紀の「存在論的、郵便的」
良質のミステリーを読んでいるような興奮をただちに得られます。
章を追うごとに少しづつ少しづつ明かされていく核心。
フーコー、ドゥルーズ、デリタという絶対王者な現代思想の化物の一人をここまで明快に論じられるのかというぐらいに論じ切ります。
郵便というキーワードを軸にして、整合的に一気呵成に展開されるその論旨は圧巻の一言です。
めまいのする読書の時間。
楠木建の「戦略読書日記」
一橋大学大学院の教授である著者の専攻は競争戦略論です。
ここには、著者に刺激を与えた書物が全部で22冊紹介されています。
書評という形式を借りて、著者の戦略と経営に関する考えのエッセンスがちりばめられています。
なにがイイって、文章がとびきりうまい。
知的腕力者にしか実現できないあまりにさりげないことばの連結。
文章の力のおかげで、羽が生えて自分で空を飛んでいるような気になります。
単に楠木と言う名のジェット機に搭乗しているだけなんですけど。
3冊の効用(高揚)
いずれもはじめて読んだときにひどく興奮しました。
<span class=”hutoaka”>こりゃ~すごいわ。</span>
文学好きでなくても、
哲学嫌いであっても、
経営に関心がなくても、
手にとってみてください。
ハマればハマります(当たり前か)
- 視界が開けます
- 霧が晴れます
- 蒙が啓きます