2016年も見ましたね、傑作に出会えました!
記録を残すことは苦手なので、今年一年どれだけ見たのか自分でも定かではありません。
メモの断片などを健気にも拾い集め、印象に残った作品の記憶を掘り起こしました。
今年は一度見た映画をHuluやアマゾンプライムでよく見直した年でした。
それとは別に印象深い作品を以下にご紹介します。
恋する惑星
いつかは見なければと思いながら、今年ようやく。
古い映画なのにオシャレ感は全然陳腐化していません。
才能ですね
このPOP感はやはりやばいです。
「これでもかの偶然性」が映画的必然として嘘くさくならないところが、映画の良さを存分に発揮しています。
都市とモードのビデオノート
ヴィム・ベンダースと山本耀司。
とりあえず見ておけのタッグです。
芸術家でありながら、ものをつくる地点から一切浮遊しないデザイナーの魂が見事に切り取られています。
あの時代に生きていた感性のようなものも同時にフィルムに焼き付けられています。
ドキュメンタリーとしても貴重な作品です。
ディオールと私
デザイナー、ラフ・シモンズの映画であると同時にお針子さんが主役の映画。
服飾をめぐるドキュメンタリーフィルムです。
ものをつくる現場の映画が昔から好きなんです。
今年の前半はそればかり見ていました。
発表当日、お針子さんたちが着飾って会場にいるショットを目にした時、なんかいいなあと思いながらジーンときました。
ジョン・ウィック
キアヌ・リーブスが復活したと小耳に挟んだので、見なければと思っていた作品。
復活していましたね、見事に。
アクションがすごい。
ひたすら渋い。
カメラワークきてますよ。
凄惨となりがちな題材を、ある意味、おとぎ話的要素をちりばめながらまとめ上げるこの監督の力量は、並大抵ではありません。
この手のテイストはたまに見たくなります、実に。
戦場のメリークリスマス
ようやくまともに見ました。
ロバート・レッドフォードにもオファーしていたということですが、デビッド・ボウイでよかったです。
歴史の皮肉が全面に出てこないところが、反権力の映像作家大島渚のチャーミングなところ。
この映画に「禁じられた色彩(同棲愛)」だけを読み取ることはあまりに失礼な態度といえるでしょう。
人間性が禁じられた時空における人間性の確保のために、身を賭してそれを宙吊りにする精神の美しさをなによりも見届けようではありませんか。
ブラック・スキャンダル
あまり話題にならなかった作品。
実話を基にしているためか、あえて抑えたトーンで撮られているためか、好意的な評価はあまり見受けられません。
じわりじわりときました
ジョニー・デップの不気味な演技だけでも見る価値があります。
暴発直前の暴力の静けさが画面にきちんと留められています。
甘い人生
イ・ビョンホンの魅力をフィルムに焼き付けることを目的とした映画。
映画はときとして、そのような形式に即した場合に傑作を生みます。
凡庸な監督の場合、最初の意図が空中分解してしまいがちなのだが、今作品は筋を通しました。
シビレル映画です。