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衣食という言葉から「衣食住」は生まれたのだろうか?

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「衣食住」という言葉の起源は類似の言葉である「衣食」であると考えています

衣食住という言葉について考えるときに、次の故事成語を思い浮かべる方は多いと思います。

衣食足りて礼節を知る

あるいは

衣食足りれば則ち栄辱を知る

これはどちらも同じ意味です。大辞林では次のように解説しています。

生活が楽になれば、自然に道徳心も生じ名誉を重んじ恥を知るようになります

この衣食という語句は、どうやら衣食住と関係がありそうだという推測はそれほど奇妙ではないでしょう。

もう一歩飛躍して「衣食住」という言葉は「衣食」から派生したのではないかと言えば、どうでしょうか。

以下に、衣食という語を手掛かりに、衣食住について考えてみます。

漱石の「硝子戸の中」: 大辞林の「衣食」の項には漱石の作品から次のような引用がなされています。「私は御存知の通り原稿料で衣食してるくらいですから、無論富裕とは云えません。」硝子戸の中(十五)

わたしたちの仮説とは

・ 衣食住ということばは「衣食」ということばに「住」を加えたものである
・なぜ「住」が付け加えられたのかの理由は不明です
・おそらく、元々「衣」ということばに込められた意味を分かりやすくするために別の字をあてたのでしょう

このような考えを思いつきました。

衣食の意味を調べてみると

衣食という言葉の意味を調べてみると次のように解説されています。

大辞泉では、

  1. 衣服と食物。着ることと食べること。
  2. 暮らしを立てること。生活。

大辞林では、

  1. 着る物と食べる物。
  2. くらし、生活。

とほぼ同じような説明となっています。

「衣食」を1番の意味に限定するのではなく、2番の「暮らしや生活」という一般的な概念として捉えることがここでは妥当であると考えます。

衣食の衣はどのような意味を持っていたのかを想像しよう

「衣食」という語でわたしたちの暮らし(生活)を表現するのですから、

「衣」と「食」は生活の「ある側面」を各々表しているものと考えられます。

そのような2つの側面とは「内(うち)」と「外(そと)」であろうと思われます。

ここで言う内と外とは「体の内と外」のことです。

  • 食は「体の内側」に関係します
  • 衣は「体の外側」に関係します

食とは体の内側に関係する事柄である

食、すなわち食べ物はわたしたちの生命を維持するための栄養の源です。

言うまでもなく、体の中(内側)に関わるものとなります。

衣とは体の外側に関係する事柄である

衣とは体の外側に関係する事柄の全般を指していたものであると推測します。

  • 体のすぐ近くに関係するのが「衣服」にあたります
  • 体のすぐ近くではないが離れて関係するのが「住居」にあたります

体からの近い遠いの区別なく、外側に関係する事柄全般を総称して「衣」と一括りに言っていたものと推察します。

衣と住の類似点を考えてみる

衣とは「衣」と「住」を内包していた概念である。

この結論は次のように共通項が多く存在するからそのように考えました。

衣も住も共に、

  • 外部から視線を遮断する役割がある
  • 外からの不快な刺激を緩和する役割がある
  • 社会的な地位や名誉を象徴する機能を有している

主にこのような共通項を持っているために同種類のものであると判断しました。

体のすぐ近くで遮断する機能を果たすものが衣服であり、

体から遠く離れて遮断する機能を果たすものが住居であったのです。

結論を繰り返します

  • 衣食住ということばは「衣食」ということばに「住」を加えたものである
  • なぜ「住」が付け加えられたのかの理由は不明です
  • おそらく、元々「衣」ということばに込められた意味を分かりやすくするために別の字をあてたのでしょう

上記のような仮説に至りましたが真相はあくまで不明です。

パドー

「なぜ住という語句を加えたのか」とともに調べていきたいテーマです。

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✒︎ writer (書き手)

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本サイト「シンキング・パドー」の管理人、人事屋パドーです。
非常に感銘を受けた・印象鮮烈・これは敵わないという作品製品についてのコメントが大半となります。感覚や感情を可能な限り分析・説明的に文字に変換することを目指しています。
書くという行為それ自体が私にとっての「考える」であり、その過程において新たな「発見」があればいいなと毎度願っております。

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