衣食住はライフステージのそれぞれの段階において、意味が異なってくるものです
生きるために必要不可欠である衣食住は、年齢・年代に応じてその意味することろが異なります。
ある時期に最優先事項であったものがそうでなくなったり、
若いうちは相対的に地位が低かったものが徐々に浮上してきたり。
以下に、ライフステージの各々の段階における衣食住の意味するところを説明します。
ライフステージ は5段階
ライフステージを便宜上、次の5つの段階に分けます。
- 胎児時代
- 赤子時代
- 子供時代
- 成人時代
- 老人時代
これ以上細かく分けると逆にわかりにくくなるので5段階とします。
胎児時代
お腹の中の胎児にとっては衣食住とは母体そのものです。
生命存続のための世界(宇宙)にほかなりません。
細かくみていきますと、
- 衣とは羊水
- 食とはへその緒(正確にはへその緒を通じての栄養)
- 住とは子宮
衣は「まとう」という意味が元々の意味のようです。
ゆえに、胎児の側からみれば羊水をまとっていると言えるでしょう。
彼(彼女)にとって、母体とは衣食住にほかなりません。
赤子時代
赤子にとってのライフラインである衣食住とは、母の存在(あるいはその延長にあるもの)そのものであると言えます。
- 衣とは産着
- 食とは母乳
- 住とはゆりかご
母子一体の状態です。
赤子の自意識は少しづつ母親と分離し、やがて彼(彼女)にとって外部世界が立ち現れてきます。
子供時代
学校を中心とした小世界が衣食住となります。
- 衣とはユニフォーム
- 食とは給食であり弁当
- 住とは教室であり子供部屋
極めて限定的な環境下で毎日を送ることとなります。
その行動範囲は狭く、自由度はあまりありません。
なので、そこは親密さに満ちた空間であると同時に、ある面では「牢獄」のような息苦しさや閉塞感を感じることもあるでしょう。
成人時代
衣食住のすべてが地位や身分に直結、つまりステイタスそのものとなります。
- 衣とはステイタス
- 食とはステイタス
- 住とはステイタス
他人から自分はどう映っているのか。
他者を通じて自己を確認・了解する毎日となります。
衣食住とは社会に直接的な、あるいは間接的な「窓」なのです。
老人時代
衣食住は端的に「しのぐ」ための道具となります。
- 衣とは寒さ暑さをしのぐもの
- 食とは飢えをしのぐもの
- 住とは雨風をしのぐもの
生命の維持が何よりも優先されます。
生きることが生き延びることに限りなく近づく年代であると言えます。
衣食住と正面から向き合う
人生100年時代と言われている今日、
老人時代を経済的にも健康面においても、どう過ごしていくのかが真剣に問われています。
衣食住について正面から向き合い、考えるための時間がとても大切になってきました。
誰もが自身の衣食住について継続的に最適解を求める時代の到来なのでしょう。