アナ・ウインターが教えてくれたこと
一年前、必要に迫られて家族の服を大量に購買する経験をしました。
その際、ユニクロの良さを知り、ファッションに興味を持つようになりました。
その流れで、ファッション関連のDVDを買ったり借りたりした中で、非常に考えさせられたのが「ファッションが教えてくれること」でした。
決断することの凄みがそこに凝縮されていたのです。
鬼編集長、おお怖いこわい
このDVDはファッション業界のドキュメンタリーですが、アメリカ版VOGUEの舞台裏が舞台となっています。
ファッション雑誌界の王者VOGUEに君臨する鬼編集長、女王アナ・ウインター
1949年生まれのイギリス生まれ。
映画「プラダを着た悪魔」の鬼編集長のモデルと言われており、トレードマークはサングラスとボブカット。
意志の強さが顔全体に広がっているそのルックスは、ザ・ヨーロピアンそのもの。
決断マシーン
自分の感性、考えに基づき、部下の提案、報告をばっさばっさと切っていきます。
いいものはいい。ダメなものはダメ。
情け心、仏心ゼロ。
クリエイティブな部下たちの反発も相当なものであろうと想像できます。
だって、彼女は何一つ作らないのだから。
たったひとつのものを除いては。
彼女が唯一クリエイトするのは、売れる雑誌。
それだけ。でもそれで十二分。
名将野村克也語録
野村克也氏には、いくつもの名言語録があります。
その中で、なるほどな~と考えさせられたのが次の言葉です。
コーチは判断する。監督は決断する。
判断するためには、材料が、データが、必要です。
集めたものに基づき人は合理的に判断を下すことはできるでしょう。
けれども、いくら判断を積み重ねたとしても、決断できない人間は決断することできません。
決断とは、非合理なものであり、結果を受け入れる責任と覚悟がどこまでも要求されるのです。
アナ・ウインターの強みとは
彼女はDVDにおけるインタビューの中で、あなたの強みとは何かと問われます。
即答でした。
決断力。
彼女は、売れる雑誌を作るために、すべての創作行為を他人に任せ、ただ決断だけを行います。
彼女にのしかかる重圧をあなたは決して想像できないだろう。
結果がすべての世界に生きる
結果がすべての世界で、この二人は生き延びてきました。
勝つことが正義であり、売れることが正義。
判断と決断は非連続です。似て非なるものなのです。
鬼や悪魔だけがそのことをいつも思い出させてくれるのです。