「仕事ができる」とはどういうことか?センスとスキル

仕事ができるとはどういうことか?で悩んだ経験がある人は、ぜひ本書を手に取ってみてください!

「仕事ができる」とはどういうことか?

おすすめ度
(4.5)

本書は、一橋ビジネススクール教授である楠木健氏と株式会社ライプニッツ代表の山口周氏の対談となります。

タイトルが示す通り、「仕事ができるとはどういことか?」をめぐっての議論が展開されます。

パドー
面白くないわけがない!

両氏のファンなので、非常に楽しめましたし、示唆に富む内容でした。

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本書の構成について

本書は全部で4章から構成されています。

  1. スキル優先、センス劣後の理由
  2. 「仕事ができる」とはどういうことか?
  3. 何がセンスを殺すのか
  4. センスを磨く
パドー
延べ10時間近くの時間をかけた密度の濃い対談となります。

まずは、仕事とは何か?

楠木氏の定義がとてもわかりやすいです。

「仕事」とは「趣味」ではないもの。

もう少し詳しく言うと、

趣味
  • 自分のためにやること
仕事
  • 自分以外の誰かのためにやること

たとえば、

同じ魚釣りでも、漁師は仕事となりますが、釣りはただの趣味です。

仕事ができる人ってどういう人なの?

楠木氏は言います。

あっさり言えば「成果を出せる」。これが「仕事ができる」ということです。

ニュアンスとしては、

「この人じゃないとダメだ」、そう思わせる人が僕の言う「仕事ができる人」です。

パドー
もしかしたら、あなたも誰かの顔が浮かばなかったでしょうか?

スキルとセンス

本書では、仕事ができる人とは、一言で言うと、センスのある人と定義付けます。

「あれができる・これができる」はスキルの領域であり、いわゆる作業のパートです。

そのようなスキルを超える領域を総称してセンスと呼んでいます。

スキルは直接的に教えることができますが、センスは直接的に伝授はできないものです。

山口氏は、スキルとセンスを理解するために、「部分と全体」の考え方により整理することを提案します。

もちろん「部分」なくして「全体」はあり得ない。しかし、いくら「部分」の品質を高めても「全体」としてのシステムのパフォーマンスが向上するとは限らない。むしろ部分への注意が高まることで、視野が局所化してしまえば、システム全体としてのパフォーマンスは低下してしまうだろう。

「全体」を分解していくと「部分」に分かれます。

しかしながら、

「部分」を総合しても「全体」にはなりません。

ほんの少しだけ、あきらかに何かが不足しているのです。

つまり、

「全体」が保持している全体性とは、「部分」を集合させただけでは獲得できないものなのでしょう。

センスを一言で言うと

楠木氏は次のように定義づけています。

センスというものの中身は何かということについての僕の暫定的な結論は、「具体と抽象の往復運動」です。

ビジネスは絵空事では成り立ちません。

言うまでもなく、具体でないと意味を持ちません。

具体じゃないと指示できないし、結果は絶対に具体的だし。それにどんな問題も必ず具体的に現れる。

一個の商品や一人の顧客に正対していながら、「要するにこういうことである」という抽象化を行い、その過程において得られた論理を頭の中の引き出しにストックしていく。

超具体の問題が「要するに」という一言ですごく高いところまでいく。この振れ幅の大きさと頻度と、それからスピードですね。

これが、具体と抽象の往復運動に他なりません。。

この引き出しがやたらに充実しているというのが、センスのある人ですね。

センスがある人とは

「幸福な家庭はどれも同じように幸せだが、不幸な家庭はみなそれぞれに不幸である」

トルストイの「アンナ・カレーニナ」にある有名な書き出しを引用し、楠木氏は次のように言います。

「センスがある人は千差万別だが、センスがない人はみな同じようにセンスがない。」

ゆえに、センスがない人のほうが特徴を説明しやすいと続けます。

全編を通じて、センスがないとはこういことであるとか、センスの特質について豊富な事例をあげて、あなたに「センス」を想像させたり、ニュアンスを伝えたりします。

そのひとつとして、センスがあるとはこういう人を指すと述べます。

本当にセンスがある人というのは単にセンスがあるだけではなくて、自分のセンスの「土俵」がよくわかっている。

言い換えると、

全方位的にセンスがある人などいないのです。

これが自分の仕事なのか、そうじゃないのかという直感的な見極めが実にうまい。これが本当にセンスがあるということでしょう。

センスとは後天的に習得するもの

生まれもっての才能と同じ意味で「センス」という言葉は一般的に使用されがちですが、そうではないとお二人は言いきります。

センスというと生得的、先天的なものに思われがちなんですけれども、実際にはセンスというのは大いに事後的、後天的なものだと思います。

楠木氏は続けて言います。

みんなそれぞれに試行錯誤のなかで時間をかけて練り上げていったものですね。

これに応えて山口氏も同意します。

センスの習得は事後性が高い。事後性が高いというのはプロセスと結果の因果関係がよくわからない、ということですよね。だから、結果として習得している人を見るとプロセスをすっ飛ばして習得しているように見える。

パドー
センスがないの一言で、努力しないことの言い訳を自らつくってはいけないのだと、強く思います。

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