管理職の役割は「管理」だけではない。4つあることが意外と知られていない
管理職一年生であるあなたも、大ベテランであるあなたにも質問です。
管理職の役割、すなわち責任についてご存知ですか?
言われなくても当然に知っています
であれば、ここから先は読んでいただく必要はありません。
しかしながら、
ちょっと自信がないです
というなら、ご一読していただければ幸いです。
マネジメントの関連書は星の数ほどありますが、一番参考になったのは定番となりますが、次の2つです。ドラッカーは言わずもがなですが、ミンツバーグも負けず劣らず有益な考え方が満載です。あえてこの2つを同時に読むことでいい意味での化学反応があなたの頭の中に起こると思います。ぜひ手にとってみてください。
管理職の4つの役割とは
管理職の役割は次の4つに大別されます。
- 管理
- 監督
- 指導
- 育成
注意管理と監督は似ているし、指導と育成はセットで語られることが多いです。
なので、管理監督と指導育成の2つでいいのではという意見もあります。
でも、
似ているようで、やはり異なります。
それでは、ひとつひとつみていきましょう。
管理について
管理とは、
「標準・基準から外れないように統制すること」を意味します。
一般的には、
- 「業績管理」
- 「労務管理」
の2つが求められます。
あなたが営業セクションの管理職であるならば、
予算達成を至上命題とし、業績管理に日々苦労していることでしょう。
けれども、それだけでは不十分です。
昨今、コンプライアンスの徹底が叫ばれているために、部下ならびに自身の労務管理の重要性は、ますます高まってきています。
部下とご自身の心身の健康を維持するために、様々な労務上の管理が求められています。
数字と同様に人の心についても標準・基準から外れないようにコントロールしなければならないのです。
監督について
監督とは、
「あるべき方向に全体を差し向けること」を意味します。
あくまで動いてもらうのは部下ですから、忍耐力が必要となります。
「自分でやったほうが早い」はその通りですが、それでは組織の成長は見込めません。
仮に、あるべき方向、つまりゴールが活き活きとあなた自身のなかにイメージできていないのであれば、
集団や組織は烏合の衆と化し、空中分解してしまうでしょう。
[そうならないために、リーダーシップが問われます。
監督という言葉を聞いて、たとえばあなたはどのスポーツをすぐに思い浮かべるでしょうか。野球それともサッカー、あるいはラグビーでしょうか。ある意味、それがあなたの監督像になります。ゲームメイクする場合の監督の直接的な関わり方はそれぞれ異なりますが、強力なリーダーシップが不可欠であることは言うまでもありません。
指導について
指導とは、
「達成すべき目的・目標に共に進むこと」を意味します。
指導、すなわちコーチングとは、「共に進む」ことなのです。
一緒に歩き、立ち止まり、走り続けることにほかなりません。
伴走のイメージですね。
あなた自身は車に乗っていても、自転車をこいでいても構いません。
部下と同じ景色を見れる者だけが「指導者」と呼ばれるはずなのです。
育成について
育成とは、
「一人でできるように鍛えること」を意味します。
ゆえに、監督する場合と同じく忍耐力が極限まで要求されるのです。
できない人間をできるようにする道にショートカットは存在しません。
むしろ回り道の連続でしょう。
「育成」を苦手とする管理職は少なくありません。
言うまでもなく、育成には情熱が必要です。
熱量が不可欠です。
その意味から、
熱量が低い人は残念ながら管理職不適格であるといえるのかもしれません。
「まとめ」となります
管理職の責任とは、管理・監督・指導・育成をやり遂げることです。
- 「標準・基準から外れないように統制すること」
- 「あるべき方向に全体を差し向けること」
- 「達成すべき目的・目標に共に進むこと」
- 「一人でできるように鍛えること」
困難なミションであると同時に、なんとやりがいに満ち溢れていることでしょう。
管理職冥利に尽きますよね