採用担当者にとって最も過酷な採用活動の年が始まった。就活生にとってはパダイスなのだが。
公式解禁日の3月1日に向かってヒートアップしている現在の就活最新状況について、マイナビ・リクナビを始めとする主要就活サイト担当者や首都圏私学キャリアセンター職員との情報交換をもとに、今起こっている「現場の声」をここにご報告いたします。
採用担当者も学生の方もぜひお役立てください。
トレンド総括
基本的には、前年と大きく変わっているわけではありません。
より、徹底されたり、強化されているイメージです。
- インターンシップの1社あたり参加率は激減
- 業界の絞り込みがより早期化
- 相変わらずの女性上位
- 業界研究の格差がくっきり
- 大学近くでの個別面談が流行
- 強力リクルーター軍団が今年も活躍
- 知り合いの推薦を企業は歓迎
- 19年の就活は6月中旬で実質終了含み
- 学生の間では楽勝ムード一色
- キャリアセンター利用は横ばい傾向
順番にみていきましょう。
インターンシップ参加率は軒並み激減
インターンシップの参加がデフォルトになった現在、昨年比50%以下の参加率の企業がほとんどです。
当社はボロ負けに近い30%前後です。
学生数が増えていないなかで、開催企業数が2割から3割増えたのですから、1社あたりの参加率が減少するのは当然ですが、ちょっと酷い壊滅ぶりです。
業界の絞り込みがより早期化している
解禁日を目前に控えるとはいえ、こちらが心配になるぐらい、とにかく業界を絞りに絞っています。
多くて3つ程度。
猛者はひとつです。
マスコミや出版業界では、昔からこのような傾向はみられましたが、今は商社オンリーも多いんですね。
相変わらずの女性上位
全員女性という日も珍しくないぐらい、女性の参加率は異常に高く、意識が高いです。
しかも勉強熱心。質問も多いし、鋭い質問も少なくない。
業界研究格差がくっきり
業界を絞っているだけあって、事前の学習が徹底されています。
その一方で、とりあえず参加していますという程度の方もちらほら。
グループワークの様子を見ていると実によくわかります。
採用媒体のオプション攻勢が今年は強力です。「スマホ上位表示しないと学生は見てくれません。」「キャッチーな写真を大きく掲載しましょう」など、あの手この手の有様。お金をかけないといい人が採れない現実を日々実感しております。
大学の近くで出張一本釣り
大手を中心に相変わらず、有望な学生の一本釣り(マンツーマン接触)が盛んなようです。
今年は、会社近くの喫茶店でお話しましょうに加えて、大学の近くまでわざわざ来てくれるそうです。
この形がプチ流行のようです。
強力(協力)リクルーター軍団
超大手はできる若手を学生獲得要員として組織化しており、優秀層獲得のための一層の強化が図られているようです。
敵わない。
ニュー縁故政策
内定辞退の防止と人物保証の意味合いから、縁故入社が増加中です。
知り合いからの推薦をうまく活用したい企業が増えてきています。
終了予定時期は6月中旬
今年も、形式上の面接解禁日が6月1日であるために、そこから10日間程度で、大手は補欠を含めた内定ラッシュをかけます。
従って6月中旬以降は嵐の後という状況となるでしょう。
前回と同じパターン。
楽勝ムード一色
今年の春から入社する先輩たちの意見に素直に耳を傾け、あせる気持ちが微塵もない学生が実に多いです。
特に男子。
一般的傾向に自分が当てはまるかどうかは別の話なのに。
鵜呑みはヤバイのに。
キャリアセンター利用は横ばい
キャリアセンターの利用は横ばいの感じです。
私学は面倒見がいいのですが、いかんせん圧倒的に職員数が少ないために、学生フォローには限界があります。
模擬面接も予約が取れない状況や、当日並んで順番をとるなどの不便さのせいで、学生がはなから当てにしていないところもうかがえます。
まとめ
- インターンシップの1社あたり参加率は激減
- 業界の絞り込みがより早期化
- 相変わらずの女性上位
- 業界研究の格差がくっきり
- 大学近くでの個別面談が流行
- 強力リクルーター軍団が今年も活躍
- 知り合いの推薦を企業は歓迎
- 19年の就活は6月中旬で実質終了含み
- 学生の間では楽勝ムード一色
- キャリアセンター利用は横ばい傾向
企業にとっては地獄、学生にとって天国に近い就活戦線がいよいよ本格化します。今年も終わってみれば長いような短いようなという数ヶ月間であると思われます。
企業も学生もお互い誠実に悔いのない活動を徹底しましょう。