上司は人間力を鍛え、部下は上司をマネジメントしよう
経営のプロフェッショナルとして名高い新将命氏は言います。
組織を動かす起動力の根源は人間関係である。その中で特筆すべき肝となるのが、上司と部下の人間関係である。
だから、
日夜、多くの部下が上司との関係に悩み、少なくない数の上司が部下のマネジメントに苦労しています。
- 上司とウマが合わなければ、職場を好きになれないし、仕事も面白くない。
- 部下に言うことを聞いてもらえなければ、任されている部や課の業績が上がらない。
このような悩みは永遠につきないかも。
上司と部下は、仕事を通じて企業の成功と、一人ひとりの幸せと自己実現を追求する最も重要な内部ステークホルダー(利害関係者)であるし、共勝実現のための同志である。
職場におけるもっとも濃密で重要である「上司と部下の関係」に焦点をあてた本書は、あなたの中にもある日本的組織の価値観の変更を迫るものです。
上司とは部下に命令する人、部下は上司に従う人という概念は捨てなければなりません。
上司と部下、本来の姿を追求することは、人間関係の悩みや苦しみから少しでも遠ざかり、究極的には仕事の生産性を上げることである。
あなたにも「教科書」を開く覚悟はあるでしょうか?
- 上司のことで悩んでいる人
- 部下のことで悩んでいる人
- より良い組織運営を願っている方
本書の構成について
本書は全部で4章から構成されています。
- ビジネス人生道ー上司という人生の宝、部下という人生の糧
- 上司道ー上司は部下を磨き、部下によって磨かれる
- 部下道ー上司の上司道
- 部下の部下道 共勝ち道ー上司と部下のウィンウィンが会社のウィンを呼ぶ
部下の心を高めるために上司が用意すべき4つのこと
4つのこと
- 方向性の明示
- ストレッチ納得目標
- 権限移譲(目いっぱい任せる)
- 公正な評価と処遇
上司があなたに対して前述のこの4点セットで迫ってきたら、あなたはうれしいと思うはずだ。人にやってもらってうれしいことは、人にやってあげよう。
人材の4つのタイプ
人材には4つのタイプがあります。
タイプをよく見極めて適切な指導教育を施しましょう。
- 仁人(ジンジン)
- 智者
- 豎子(ジュシ)
- 愚者
- マインドが高く、スキルも高い。目いっぱい任せる
- スキルは高いが、マインドは低い。何をするかを指示した上で、本人の頭で考えさせる
- 意欲はあるものの、スキルに乏しい。新人のタイプ。
- マインドもスキルも低い敗者
上司の叱り方の5段階
最上位は言うまでもなく、注意するです。
5段階
- 注意する
- 叱る
- 怒る
- 罵る
- 殴る
注意することができるのは、事実と結果だけです。
だから、
叱り方の望ましい形は「注意する」なのである。これがいまの時代の叱り方だ。
同じボートの乗組員
同じ会社で働く上司と部下は、同じ目的地に向かって航行している乗組員でもある。
企業の場合、
目的地とは、会社の目指す「理念」や「ビジョン」の実現の地であり、長期的なゴールとなります。
- 同じ船に乗っているのだから、言いたいことを我慢しようも、
- 同じ船に乗っているのだから、言いたいことをぶつけ合おうも、
態度としては同じです。
そこには、「自分」があるだけで「相手」が抜け落ちています。
つまり、
リスペクトはそこにはありません。
お互いを認めあうことが、乗船する上でのマナーであり、ルールなのでしょう。
良い航海は、クルーとの良い関係で決まるものです。
あなたが上司なら、部下との関係を
あなたが部下なら、上司との関係を
あらためて考えなおしてみる機会を持ちませんか?