マネジメントで「いい人」になるのは、やめなさい
安藤広大氏は言います。
ちょっとした考え方を身につけ、頭を切り替えるだけでよいのです。それだけで、元々リーダータイプだった人を越える「いいリーダー」にもなれます。
リーダーの役目を果たすためには、次の5つのポイントに注力しさえすればいいと著者は言います。
- ルール
- 位置
- 利益
- 結果
- 成長
これだけに絞り、マネジメントをするのです。
カリスマ性も、人間的魅力も不要です。
5つのポイントだけを見て、他のことを考えないことを、本書では「仮面をかぶる」と表現しています。
リーダーには、リーダーの役割を果たすための仮面があるのです。
- リーダーになったばかりの方
- リーダーシップが上手く発揮できない方
- リーダーシップを強化したい方
本書の構成について
本書は全部で7つのパートから構成されています。
- リーダーの仮面をかぶるための準備
- 安心して信号を渡らせよ
- 部下とは迷わず距離をとれ
- 大きなマンモスを狩りに行かせる
- 褒められて伸びるタイプを生み出すな
- 先頭の鳥が群れを引っ張っていく
- リーダーの素顔
5つのポイント
仮面をかぶるように、「5つのポイントだけ」に絞ってマネジメントします。
- ルール
- 位置
- 利益
- 結果
- 成長
ルール
場の空気ではなく、言語化されたルールをつくる
位置
対等ではなく、上下の立場からコミュニケーションする
利益
人間的な魅力ではなく、利益の有無で人を動かす
結果
プロセスを評価するのではなく、結果だけを見る
成長
目の前の成果ではなく、未来の成長を選ぶ
雰囲気がよくなるから成果が出るのではなく、成果が出るから結果的に雰囲気がよくなるのです。
なにがゴールなのか
リーダーであるあなたに求められていることは、組織を仲良しクラブにすることでは決してありません。
組織に健全な競争原理を導入し、部下を一人前にすることが求められているのです。
生身の素顔であるのならば、人間であるゆえに傷つくこともあるでしょう。
そのために「仮面」をかぶり、あるべき姿を目指して組織運営を行うのです。
仕事は「仲良くやること」が目的ではありません。「きちんと稼いで、食えるようになること」がゴールです。
貧しいながらも(結果が出ないけれど)、楽しい我が家(会社組織)など、ビジネスシーンにおいては、無用なのでしょう。