「自分で考えて動く部下が育つすごい質問30」とは

あの人、言い方うまいよね、と噂される上司の言葉がけの神業！

大塚寿氏は言います。

私たちは、いい質問をされると脊髄反射のように思考回路が回り始めます。「考えるな」と言われても考えたくなり、動き出したくなります。

本書は、この特性を最大限に活かし、部下育成に応用したメソッドとなります。

令和の部下育成、マネジメントで成果を上げている人が多用しているのは、「質問スタイルの言葉がけ」だったのです。

本書の構成について

本書は全部で4章から構成されています。

1. 「たった一言」で部下が考え始めるすごい質問５
2. 「いちいち言わなくても行動が変わる」すごい質問７
3. つまずきやすい場面でのすごい質問９
4. 「困った部下」が戦力になるすごい質問９

「たった一言」で部下が考え始めるすごい質問５

〇〇さん、報連相してくれないと、〇〇さんが何やってるか全く分からないよ。なんかあったとき責任とれんの？

言いたい気持ちはよくわかりますが、後半はNGワードの典型ですね。

何かある？今なら５分くらい聞けるけど

時間を区切るのがミソです。これにより、話しやすくなります。

「いちいち言わなくても行動が変わる」すごい質問７

発言していないの、〇〇さんだけだよ

ミーティングの際に、ついつい口にしてしまうフレーズですね。

〇〇さんだから聞くんだけど、△△の件についてどう思う？

こう聞かれて、意見を出さない人はおそらくいないでしょう。

つまずきやすい場面でのすごい質問９

分かる、俺にもあったよ、そういう時。でも乗り越えてきたんだ

人は人、自分は自分となりがちなので、説得力はあまりありません。

結局、自分は○○することで、その時は乗り越えることができたけど、△△さんの場合は他の方法もあると思うので、その乗り越え方を一緒に考えていこう

伴走の姿勢を見せることは、非常に効果的です。

「困った部下」が戦力になるすごい質問９

納期厳守もできないって、学生じゃないんだからさ

昨今、学生も間に合いませんで済まされない状況が実は多いです。

いい機会だから、後工程まで全部ハンドリングしてみようか

あえて苦しい状況を体験させる親心的突き放し方。一歩間違えば、かなりリスキーですが。

部下の育成を考え直す

実は部下の育成は、上司の人格や能力といったフワッとしたものではなく、その場にふさわしい対処の仕方、方法をいくつ知っているかで決まってしまうものです。

上司であるあなたは、ある意味、気が楽になったのではないでしょうか。

なぜなら、人格や能力ではなく、テクニカルな問題として、部下の育成を捉えることができるからです。