リーダーの仕事は選別が10割?!
田端信太郎氏は言います。
本書では、そんな「一目置かれるリーダー」になるための上司力改革25箇条について語っていきたい。
「会社のため」ではなく、自らの「理念・理想」のために仕事をするのがこれからの時代の真のリーダーであると著者は断言します。
田端さんは、部下を育てるという価値観が、会社のために盲目的に働く・貢献するという古めかしい価値観を前提にしたものであると考えます。
要するに、会社のために働くという考え方からリーダーは一刻も早く脱却すべきであると述べているのでしょう。
本来、組織人であるリーダーに求められているのは成果を上げることであり、会社に対してただ闇雲に忠誠を尽くすことではない。
- 働き始めたばかりの若者
- 管理職
- 経営層
本書の構成について
本書は全部で5章から構成されています。
- リーダーは部下を育ててはいけない
- リーダーは人を動かしてはいけない
- リーダーは解決策を持たなくていい
- リーダーは管理してはいけない
- リーダーは好かれるだけが能じゃない
逆説的な提言の数々は、いずれも反語と捉えましょう。
変わらなければならない
上司力を改革するための25箇条とは以下の通りとなります。
1
部下全員が育つわけがないのだから、育成が無理なら選別をすればいいのです。
2
良い話はいずれ後から必ず耳に入るものです。
3
部下からの報告は彼らに免罪符になることをきちんと理解しておきましょう。
4
好かれた方が効率的ですが、それだけを求めてはいけません。
5
人を見て法を説くことを心がけましょう。
6
マネジメントとは管理ではないのです。
7
管理力よりも幹事力が肝心なのです。
8
モチベーションを上げるやり方はいくらでもあるはず。
9
良い人間関係とは目標達成の単なる手段であることを良く理解しましょう。
10
正解なんて、上司にもハナから分かるはずはありません。
11
信頼できる部下は抜き打ちテストで見抜きましょう。
12
ビジネスの有事には役者が必要になります。
13
はったりも貫き通せば真実になります。
14
いかに大勝ちさせるかが腕の見せ所である。
15
リーダー業務とはある意味、ガス抜きである。
16
信じて任せるはコスパ最強と言える。
17
すべての書類に目を通している暇はない。
18
会社の金を使う発想を捨てましょう。
19
ダメ上司ほど助け甲斐があるものです。
20
理想の上司は絶対に目指すな。
21
チームを野武士集団にしよう。
22
社内の喧嘩は詰将棋と覚えておこう。
23
リーダーの真価とは「かまし」にひるまない力である。
24
人脈は闇雲に広げる必要などない。
25
クレームをつける上司は二流以下と自覚する。
これからの上司に求められること
今の時代、上司に求められているのは「圧倒的な成果」であり、「部下を育てる」ことでも、「良き上司である」ことでもない。
部下を育てることも、部下をまとめることも、決して軽視すべき事柄ではありません。
しかしながら、それらは成果を出すための手段にすぎないのです。
あなたの「目的」になっているとしたら、本末転倒であると言わざるを得ないでしょう。
逆説的ながら、「成果を出す」という成功体験を一緒に経験させてくれる上司ほど、部下を育てる上司はないと私は確信している。