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「残業学」あなたのしつこい長時間労働をなくすために

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残業のメカニズムと対策を知りたいのであれば、まずは手に取ってほしい一冊!

立教大学で教鞭をとる中原淳氏とパーソル総合研究所がタッグを組んで書き上げた本書は、2万人を超える調査データを分析し、あらゆる角度から徹底的に残業の実態を解明した共同プロジェクトである「希望の残業学」の成果を書籍化したものです。

中原淳さんは、人材開発や組織開発などの人事領域がご専門の研究者です。著書も多数。

残業学ってなに?

残業学は、日本企業にはびこっいている「長時間労働」をめぐる、様々な学問を横断した学際的な研究領域です。

具体的には、次の3つを探究することを目的とした学問となります。

  1. 残業がどこでどのくらい起こっているのか
  2. 残業が起こってしまうメカニズムと功罪
  3. 残業をいかに改善することができるのか

このプロジェクトの特徴は、独自の大規模調査のデータをもとに、既存の学問ではカバーしきれなかった長時間労働のメカニズムの「ミクロ」に迫っているところにあります。

本書の構成にあたっては特に次の3点について配慮されたようです。

  • データとエビデンスに基づく分析
  • 具体的な解決策の提案
  • わかりやすい講義形式

具体的に言うと、

  • 実りある結論を導きだすために、個人の限定的な経験や意見ではなく、データやエビデンスの提供を行ってる
  • 課題を明らかにするだけでなく、現場の課題解決につながる提案がなされることが目指されている
  • 現場にしっかりとした知見を届けるために、わかりやすい講義形式での解説を試みている

私が、研究者としていつも心がけていることは、「現場の変革につながる研究」をなすことです。

ゆえに、本書を読み終えたあなたは、

  • 残業がなぜ起こるのかというメカニズムへの理解
  • 残業をいかに抑制するべきかに関する実務的知見

の両方を手に入れていることでしょう。

こんな人にオススメ

  • 残業をしたくない人
  • 残業をやめさせたい人
  • 残業についてより深く考えたい人




本書の構成につぃて

本書は、最初の「オリエンテーション」と最後の「最終講義」を含め、全部で10講から構成されています。

  1. (オリエンテーション)ようこそ、「残業学」講義へ
  2. 残業のメリットを貪りつくした日本社会
  3. あなたの業界の「残業の実態」が見えてくる
  4. 残業麻痺ーー残業に「幸福」を感じる人たち
  5. 残業は、「集中」し、「感染」し、「遺伝」する
  6. 「残業代」がゼロでも生活できますか?
  7. 働き方改革は、なぜ「効かない」のか?
  8. 鍵は、「見える化」と「残業代還元」
  9. 組織の生産性を根本から高める
  10. (最終講義)働くあなたの人生に「希望」を

コラムがまた読みごたえがあり、ためになります。

コラムのラインナップがこちら。

  • ここが違うよ!昭和の残業と平成の残業
  • 「日本人は勤勉」説は本当か?
  • 「男は育児より仕事」は本当か?
  • 「やりっぱなし従業員調査」はなぜ生まれるのか
  • 会議のムダはどれだけあるのか?




ただちに「言葉」をアップデートしよう

現在、働き方に大きな変化が起きていることを感じていないビジネスパーソンはいないはずです。

だからこそ、

あなたの働き方を縛り付けているであろう固定観念(社会通念や古臭い常識)をアンインストールして、アップデートする必要があるのです。

どのようにアップデートするの?

そんなこと、簡単にできるの?

中原氏は普段わたしたちが何気なく使っている「言葉」に注目します。

鍵となるのは、私たちの職場で当たり前のように使われている「言葉」です。

職場やメディアで、当たり前のように使われている言葉。

「成果」「成長」「会社」「ライフ」

時代背景や社会情勢が異なれば、その意味するところ(定義)は自ずと違ってきます。

変わってきているのです。

その変化を曖昧にしていることが、職場での活発な「ガチ対話」を阻んでいるように思います。

あなたの働き方にとって重要であるこれらの言葉の定義を明快にし、アップデートしなければならないのです。

次のように意味の更新を促します。

成果

「努力+成果」から「時間あたり成果」へ

いかに短い時間で価値ある仕事をやって利益をあげられるかを「成果」として定義するべきでしょう。

成長

「経験の量」から「経験の質」へ

もちろん、「経験の量」には、「経験の幅」「知見の幅」が含まれることも多いでしょう。しかし、「量」をこなせば「質」がついてくるという仮定は捨て去るべきです。

会社

「ムラ」から「チーム」へ

必要なのは「会社」の定義を、同じ時空間を共有する「ムラ」から、同じ目的に向かって進む多様な人が集まる「チーム」へと変換する発想ではないでしょうか。

ライフ

「仕事との対立」から「仕事との共栄」へ

もしも日本の働く人たちにとって仕事が「希望」なのであれば、私は「ライフ=仕事を含めた自分の人生」と捉え直しても良いのではないかと考えます。

「残業学」を学んだあなたへ

中原氏は、大学の教室で、講義の最終回にはいつも学生(院生)に対して、次のような言葉を贈ります。

教室を出たら、「事」をなすのみ

「事」とは「現場での実践」にほかなりません。

残業について真剣に考察したいのであれば、

日本企業の様々な現場に「希望」が生まれることを願って上梓された本書をぜひ手に取ってみてください。

あなたが半歩踏み出せば、半歩だけ景色は変わります。

「仕事」それ自体が働く人の「希望」となるような職場づくりにあなたも積極的に挑戦してみませんか?

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