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採用基準・面接質問・評価の仕方が格段に上がる
採用面接コンサルタントの深堀一雄氏は言います。
採用のあり方を変えると、組織は変わります。
具体的には、
- 採用基準を今よりもっと明確にする
- 採用面接の仕方を変える
- 応募者の評価選考の仕方を変える
実は、この三つを変えるだけで採用に関する課題のほとんどは解決してしまいます。
こんな人にオススメ
- 人事部
- 経営層
本書の構成について
本書は全部で5つのパートから構成されています。
- 人材採用の背景
- 採用基準を明確にしよう
- 「STAR」で見抜ける潜在能力
- こうすればうまくいく!面接質問のテクニック
- より良い選考に向けて評価方法を見直す
採用基準を決めるときのポイント
3つあります。
- 経営理念から考える
- 会社の特徴、部署の雰囲気、社員の仕事の進め方などから考える
- ハイパフォーマーの社員をモデルにする
採用基準を決めるステップ
STEP
知識や専門スキルの必要な基準を洗い出す
STEP
潜在的な能力要件の必要な基準を洗い出す
STEP
それぞれの基準ごとに必須項目(マスト要件)とできれば必要な項目(ウォント要件)を分類する
マスト要件は入社時に本当に必要な項目を、ウォント要件は入社時にあると望ましいが入社後でも身に付けられる項目を念頭に分類する。
STEP
マストの項目が多すぎないか、具体的な表現になっているかをチェックする
面接に潜む大きな問題点
一般的な面接では、応募者の潜在能力を見極めることは難しいです。
次に、面接のおける問題点を10個あげます。
- 面接で十分な記録をとっていない
- ハロー効果による影響を受けてしまう
- 面接をする事前準備が不足している
- 面接者が複数名の場合、質問内容が重複する
- 面接者が応募者の情報を誤って解釈する
- 面接者が応募者の仕事に対する動機を見逃す
- 応募者についての重要な情報を収集していない
- 面接で応募者が会社に失望する
- 採用基準が会社全体に浸透していないため、応募者の潜在能力を見落とす
- 採用を前提とした面接をしている
10番は、採用基準に合致していなくても、とにかく人数が足りないからという理由から、採用ありきで面接に臨んでいるという意味になります。
行動面接システム
一般的な面接の弱点を補うために、著者は行動面接システムを提唱します。
行動面接システムの特徴としては、
- 計画的な面接を行う
- 職務に必要な行動能力に焦点を当てる
- 面接全体をシステム化する
このような3点があげられます。
スキル・ディメンションとは
スキル・ディメンションというのは、さまざまな職務で成果を上げるために必要な、特定の行動群を示す能力要件のことです。
スキル・ディメンションに関連する情報を取集することが面接の目的となります。
スキル・ディメンションは次のような項目に分類されます。
- 個人的スキル(パーソナリティ)
- ヒューマン・スキル(他の人と一緒に仕事をする能力)
- コンセプチャル・スキル(総合的な判断力)
個人的スキル(パーソナリティ)
- インパクト(対面影響力)
- イニシアチブ
- バイタリティ
- ストレス耐性
- 自主独立性
ヒューマン・スキル(他の人と一緒に仕事をする能力)
- 対人影響力
- 説得力
- 柔軟性
- 感受性
- 理解力
- 表現力(口頭表現力)
コンセプチャル・スキル(総合的な判断力)
- 計画力
- 権限移譲
- 統制力
- 分析力
- 判断力
- 決断力
質問の3つの種類
面接時における質問は次の3つに大別されます。
- 行動質問
- 概念質問
- 誘導質問
この三種類の質問のうち、応募者の過去の行動事例を完全に聞き出すことができるのは、行動質問のみです。
行動質問の特徴
次のような特徴を持ちます。
- 応募者に過去の行動を話してもらう
- 概念ではない答えを引き出す
- 応募者に正しい答えを示唆したり暗示しない
パドー
概念とは一般論のことです。
具体的には、「・・すると思います」「・・するつもりです」「・・したいと思います」のような応募者の答えを指します。
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