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「組織という有機体」のデザイン。組織は箱ではない

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戦略での差別化が限界に達した時代の組織の本質とは

社会システム・デザインの方法論の開発・普及に注力している横山禎徳氏は言います。

まず初めにお断りしておくが、この本は組織論を語っていない。組織デザインを語っているのである。組織論は「学問」であるが、組織デザインは「高度スキル」である。

組織を本当に変えたいと思うのならば、

組織構造ではなく、それを動かすための仕組みや仕掛けを変える必要があります。

このような組織内の人々の行動を左右する仕組みや仕掛けを著者は、

組織デザインのボキャブラリーと呼んでいます。

この本は、筆者が組織をデザインするうえで重要だと考える、28のボキャブラリーを厳選したものである。

こんな人にオススメ

  • 組織力の向上を図りたい方
  • 部下のパフォーマンスを上げたい方
  • 経営効率を高めたい経営者

本書の構成について

本書は全部で5章から構成されています。

  1. 組織を変える目的は、人の行動を変えること
  2. 組織デザインはプロフェッショナル・スキルである
  3. マッキンゼーの7Sを組織デザインに使う
  4. 意思決定システム、業績モニター・評価、人材育成が組織の3要素である
  5. 組織デザインの普遍性、時代性

組織デザインの基本的な考え方

著者の組織に対する考え方は、組織とは次の両面を持つという考え方です。

  1. 「箱」というハードウェアの側面
  2. システムというソフトウェアの側面

特に「システムのデザインが重要である」という考え方となります。

この本は、組織をつくる作業で無視されやすいシステムというソフトウェア、すなわち、オペレーティング・システム・ソフトウェア(OSS)に焦点を当てている。

企業組織とは何か

最も単純で、かつ本質的な答えは次の通りです。

組織とは外界から最新の情報を得て、それを最小の時間とコストで処理して最も優れた製品やサービスという解を「仮説」としてつくり、外界に提示して仮説の妥当性を確認し、必要な修正をする仕組みということになる。

ゆえに、

組織デザインの最も重要なポイントは、外界との接点がいかにうまくいくかをデザインするかになります。

だから、

外界との接点から組織デザインを始めるのが基本である。

組織に完成はない

組織には「完成」という概念はなく、「これで決まりだ」ということは永遠にない。常に状況に合わせて自己調節を行うダイナミック・システムである。

コントロールと自発性のバランスが重要となります。

よくある間違いは、組織統制を目指して、なにもかもコントロールしようという意識が強固になりすぎることです。

完璧を求めて組織を隅から隅までデザインしないことだ。なぜなら、それでは「完璧」なスタティック・システムになってしまうからだ。

4段階に発展する組織デザイン

  1. 実体論的段階
  2. 機能論的段階
  3. 構造論的段階
  4. ソフトウェア論的段階

1から3の段階は、どれも組織をハードウェアとして捉えています。

一種の有機体である現実の組織の一面しかとらえていないと言えます。

このような考え方に基づき組織をデザインすることには自ずと限界があります。

したがって、

そのアンチテーゼが、ソフトウェア論的段階となります。

この段階は、組織内で人が動き回る仕組みを重んじます。

すなわち、

組織メンバーのさまざまな価値観はもちろん、自分たちも気づいていない嗜好や癖、およそ合理的とは言えないけれども自然な感情、について考慮する。

人を刺激し、人に刺激を受ける関係を促し、あるときはブレーキを踏むような駆動と制御の仕組みが、ソフトウェアなのでしょう。

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✒︎ この記事を書いた人

人事屋パドーのアバター 人事屋パドー 人事系ブロガー

都内に勤務の労働者。元営業マンの人事部長です。当サイトにて、人事・仕事・就活に関して書いています。あなたの悩み事の解決のヒントになれば幸いです。

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