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「マネージング・イン・ザ・グレー」難問を解く5つの質問

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5つの根源的な質問を自問すれば、問題解決への道筋があなたにも見えてくるでしょう

ハーバードビジネススクール教授であるジョセフ・L・バダラッコ氏が書いた本書には、白黒がはっきりとしないグレー領域問題を解決するための、強力で実務的な手法が紹介されています。

マネージャーが仕事で直面するいちばん難しい問題は、白黒はっきりしないグレーな領域だ。

なぜ難しいのか。その理由は根深い。

その理由は、根本的にいえば、それが人生で直面するいちばん難しい問題だからだ。

この説明にはもう少しばかり注釈が必要となります。

きわめて不確実でしかも影響の大きな問題に対処するとき、人は自分の技能のみならず、人間性も試されることになる。

ここで言われているマネージングとは経営に近いイメージであるのかもしれません。

人間性も同時に、いや人間性こそが試されることとなります。

グレー領域は人々の最高の判断を要求する極めてやっかいな問題領域と言えるのです。

あなたが直面したときには

このようなグレー領域問題に直面したとき、一番よい方法とはなんだろうか?

バダラッコ教授は一文で済むと言い切ります。

職場でグレー領域問題に直面したら、マネージャーとしてそれに取り組み、一人の人間として解決しなさい、ということだ。

まずはマネージャーとして踏み込まねばなりません。

マネージャーとしてグレー領域にアプローチするというのは、他の人々と協力して問題についての正しい情報を得て、データを思慮深く厳密に分析し、問題への現実的な解決策を探す、ということだ。

これは第一歩(ファーストアプローチ)にすぎません。次の一歩を踏み出す必要があなたには残っています。

人間として問題を解決しなければならないと断言するのです。

つまり、自分の知性、感情、想像力、人生経験、そしてもっと深いレベルで、仕事と人生において本当に重要なのは何かという、あなた自身の感覚を活用するということだ。

解決するためには深く考えなければなりません。

そのためには、自分が本当にどうしたいのかを自身の人間性を賭けて直接的に自らに問う必要があります。

人間としてグレー領域問題の解決を行うということは、自分自身に正しい質問を投げかけて、自分なりの答えを形成するために頑張るということだ。

正しい質問でなければ、あなたの求める答えは決して導き出されはしないのです。

したがって、

こうした質問は、熟慮と判断において不可欠のツールとなる。それは五つあり、本書ではそれを詳しく説明する。

その5つの質問とは?

  1. 純・純影響はなんだろうか?
  2. 自分の中核的な責務とは何だろうか?
  3. ありのままの世界では何がうまくいくだろうか?
  4. 我々は何者だろうか?
  5. 自分で納得できるのは何か?

人間性に問うというだけあって、抽象度が高く、なかには哲学的香りのするものさえ見て取れます。

著者はこの5つの質問の本質について次のように説明しています。

この五つの質問はつまり、世界の本当の仕組み、何が我々を真の人間にするのか、そして難しい重要な判断を下す最もしっかりしたやり方についての、長い会話における重要な声なのだ。

間違ってならないのは、これらの質問(声)があなたにただちに普遍的な真実を告げるわけではないということです。

そうではなく、

不確実で極めて影響の大きい決断をあなたが下す場合に、とても価値のある洞察を与えてくれるのです。

こんな人にオススメ

  • 悩めるマネージャー
  • すべてのビジネスリーダー
  • 孤独な経営者

人文主義を支える考え方

グレー領域の課題こそがマネジメント作業の中核だから、こうした分析能力だけでは不十分だ。作業に対する人文主義的な視点が必要なのだ。

人文主義ってなに?

デジタル大辞泉によると、

ギリシャ・ローマの古典研究によって普遍的教養を身につけるとともに、教会の権威や神中心の中世的世界観のような非人間的重圧から人間を解放し、人間性の再興をめざした精神運動。

本書で問われているのは、人文主義の「背後にある考え方」に違いありません。

基本的な質問を通して、人生において本当に重要なもの、人々を鼓舞し、動機づけるもの、世界が本当はどのようにして動くのかという根本的な道理(原理)といったものを追い求めようという考え方です。

仕事や人生の難局において難しい決断をあなたが迫られた時に、このような考え方が直接に関係するのだと言います。

こうした根本的なものは、マネージャーとしてグレー領域を検討し終え、人間としてそれを解決しなくてはならないときに、中心的なものとなる。

繰り返しますが、

本書で述べられているマネジメントの人文主義哲学は、分析のフレームに無理やり納めて解決する考えからあくまで距離を置いています。

複雑で不透明、不鮮明な課題を複合的な視点から眺めましょうと要請するのです。

複合的な視点とは、

自分の考え方・気持ち・直感・経験・希望・怖れ

すなわち、あなたの全部、あなたそのものとなります。

  • 先が見通せないのならば、
  • 壁が立ちはだかっているのならば、

五つの質問をすべて駆使して、あなたごとぶつかりましょう。

霧は晴れ、道は開けるはずです。

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✒︎ この記事を書いた人

人事屋パドーのアバター 人事屋パドー 人事系ブロガー

都内に勤務の労働者。元営業マンの人事部長です。当サイトにて、人事・仕事・就活に関して書いています。あなたの悩み事の解決のヒントになれば幸いです。

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