頭がいいと思われる説明は型で決まるのです
「わかってもらう」って難しですよね。会社でもプライベートでも。上司でも恋人でも。
わかってもらいさえすれば、何事もスムーズに進むと思ったこと、あなたも今までたくさんあったはずです。説明さえうまくできていれば・・・
あなたは説明が下手だとか、説明が悪いだとか、言われたことがないでしょうか?
仕事でもプライベートでも、「うまく説明ができる」に越したことはありません。
本書によれば、うまく説明ができるようになるには「型」に沿って話すだけでいいそうです。うまく説明することのできる「フォーマット」が存在するみたいなんです。
著者の犬塚さんは元駿台予備校の化学のカリスマ講師であり、現在は東京大学大学院に通われています。彼が開発した「説明の黄金フォーマット」を本書で学ぶことができます。
インターネット予備校の「ぱすた」にて犬塚先生の熱い講義が見れます。
犬塚さんは言います。
説明して相手にわかってもらうには、あなたが説明の中で新たに追加する知識(情報)と、相手がすでにもっている知識(情報)を必ずつなげなければならない
つなげるためには、
相手がこちらのレベルに到達するように、一足飛びではなく、階段を上がってくるように少しづつ近寄って来てもらわなければなりません。
要するに説明は常にステップを踏まなければならないということです(四谷学院の55段階個別指導みたい)。
わかるための7つのステップとは
理解のための「説明の黄金フォーマット」は次の7つのステップから成っています。
- 興味を引く
- 聴き手のもっている知識や認識にアクセスする
- 目的を示す
- 大枠を見せる
- つなげる
- 具体化・事例・証拠を示す
- 転移
それぞれを英訳し、頭文字をつなげて「IKPOLET法」と名付けられています。この7つのステップは次のように言い替えることができます。
- これがわかると、・・ができるようになります
- ・・ってご存知ですか
- そもそも・・の目的ってね・・なんだよ。そのためにやっているんだよ
- 全体の流れの中で、・・はこのへんだよ
- ・・になった理由ってね・・なんだよ
- 例えばさ、・・なんだ
- あのとき説明した・・の考え方は実はここでも使えるんだよ
想像してみてください。
このフォーマットに沿って説明することができたのならば、
説明がよくわかる
説明がうまいねぇ
感心され、認められること間違いないでしょうね。
正直、「説明のノウハウ」に関する本は、ビジネス書であれ一般教養書であれ、たくさん出版されています。
それだけニーズがあるという証であり、世の中は説明下手であふれ返っているのかもしれません。
明日から使えるという基準でみるならば、本書はいい位置にいます。
価値の高い説明とはなにか
現代社会においてこれからますます必要性の高まってくる価値の高い説明について、犬塚さんは次のようにコメントしています。
難易度の高い内容を相手がわかるレベルに落とし込んで理解させることが最も価値の高い説明になるのです。
実は情報社会でもっとも価値が出てくる説明というのは、相手にとっての難しい内容をわかりやすく伝えることなのです。
受験の最前線で戦っている者だけが口にできる結論です。価値の高い説明はビジネスシーンいおいてこれから先、「普通」に求められてくることでしょう。理解させることのハードルは年々高まるばかりです。
だからこそ、フォーマットを最大限に利用すべきです。「型」を学ぶというのは受験においてもビジネスにおいても、ある意味最短距離に違いありません。