人事の基礎をゼロからおさえよう
坪谷邦生氏は言います。
本書では「人材マネジメント」をはじめて学ぶ方、あらためて基礎から学びたい方に向け、基礎知識を「100のツボ」として図解しています。領域が広く、捉えようのない「人材マネジメント」をこの1冊で、わかりやすく体系的に理解することが可能です。
人事が意志を持って語るための持論の素材となることが、目指されています。
複雑であり、多岐にわたる領域のポイントが非常にコンパクトにまとめられています。
人事業務にある程度携わってきた人こそ、本書を紐解くべきでしょう。
- 人事担当者
- マネージャー
- 経営者
- 人材・人事業界関係者
本書の構成について
本書は全部で10のパートから構成されています。
- 人材マネジメント
- 人事評価
- 賃金・退職金
- 働きがい
- 等級
- 採用
- 異動・代謝
- 人材開発
- 組織開発
- 働く人
人材マネジメント
人材マネジメント全体の目的、歴史、構造、日本の特徴、効果的に行う方法などの概論です。
人事評価
人材マネジメントの判断情報となる人事評価の目的、対象と主な方法、これからの展望についての解説です。
賃金・退職金
働くことによって得られる報酬のうち、外的報酬と呼ばれる賃金・退職金の内訳と決定方法、重要な納得感の醸成についての解説です。
働きがい
報酬のうち、内的報酬と呼ばれる働きがいの日本の現状や、向上させる方法についての解説です。
等級
人材マネジメントの方針を具現化している等級の歴史と種類、自社に適した等級の解説です。
採用
人材の流れであるリソースフローである採用における人員計画、人材要件、選考の手法についての解説です。
異動・代謝
リソースフローの中心であり適材適所の重要な手法である異動、そしてリソースフローの出口である代謝の方法と日本の特徴についての解説です。
人材開発
企業が投資して人を育成する人材開発における対象となる能力、方法、これからの展望についての解説です。
組織開発
組織の効果を高める計画的な取り組みである組織開発の定義、対象、方法についての解説です。
働く人
働く人の視点で、キャリアと専門職プロフェッショナルについて考えます。
プロの成長段階
- 仮の方向性でよい
- 自分で決める
- 未知への新たな一歩を踏み出す
- 現実に直面しながら、様々な基本の型を習得し、自分の基盤を作っていく
- 専門領域を自分の言葉で表現できる
- その道で進む覚悟
- 高い専門能力と領域としてのまとまり
- 道を確立していく
- 組織や先達との葛藤
- 世代性の意識、意味ある仕事、伝えるべきものに取り組む
- より高次の目的のために、専門領域やこれまでの仕事のあり方に必ずしもこだわらなくなる
誰かのせいで何かができないと言わないこと
これからの時代、働く人たちにはプロフェッショナルの意識が、能力がなによりも不可欠なのです。
プロフェッショナルに必要なのは、自立と自律です。
自立とは、
自らの足で立っている状態を指します。
すなわち、
- 誰かのせいで何かができないと言わない
- 丁度良い調和を保てる
自律とは、
自らを律して行動することに他なりません。
すなわち、
- 自分の中に基準や指針を持つこと
- その基準や指針によって自分をコントロールしている状態を維持する
自分がどうありたいかを自分自身に指し示すことから始めましょう。