攻めの人事が企業を強くする時代の到来!
日経BP総研HR人材開発センター長の大塚葉氏は言います。
令和は「人事大革命の時代」です。
企業の経営環境が不断に変化する現代において求められているのは、変革を果敢に推進する「攻めの人事」であると言います。
本書には、変革を進める先進企業の具体的な人事施策、そして人事担当者の心得などの生の声が掲載されています。
多様な経歴を持つ方々に共通しているのは、会社と社会を変革していこうとするエネルギッシュな情熱と不断の行動力であると大塚さんは述べます。
こうした使命感に燃える担当者たちを「カリスマ人事」と呼び、本書にまとめることにしました。
- 人事担当者
- 経営層
本書の構成について
本書は全部で3章から構成されています。
- 人材マネジメントの現状と課題
- 人事担当者が組織を活性化する
- 先進企業の人材マネジメント施策5つのポイント
第2章では、全部で12の企業担当者のインタビューが掲載されています。
皆さん個性的です。
先進企業の人材マネジメント施策の5つのポイント
次の5つとなります。
5つのポイント
- 理念(経営視点での人材戦略とビジョンの共有)
- 目的(個人のキャリア開発と次世代リーダー育成)
- 手段(テクノロジーによる施策の効率化と深化)
- 成果(多様性を生かしたイノベーションの創出)
- 姿勢(コミュニケーションとネットワーキング)
理念
これからますます経営の視点による戦略人事の遂行が重要となります。
その場合、経営にモノ申せる、CHOやCHROといった組織上のポジションが制度化されていることが大事です。
これに加え、経営戦略としての人事戦略の理念、ビジョンを掲げることも必要です。
目的
出発点として何よりも大事なのは、社員の意識を変えていくことです。
就業環境の劇的変化を十分に理解して、これからは自らのキャリアは自らで形成していく認識を強く持ってもらうことが必要です。
また、組織にとって不可欠なのは、次世代リーダーの育成となります。
タフでレリジエントなリーダーの育成を目指すべきでしょう。
手段
HRテクノロジーの有効的な活用は必至となります。
これによって、
人事担当者が煩雑な事務処理から解放され、ストラテジックな施策に時間をさけるようになります。
コミュニケーションを補完するツールとしてもHRテックはもはや無視できません。
成果
人材マネジメントの変革により、イノベーションへの期待値はうなぎ上りでしょう。
イノベーションの推進に当たってキーとなるのが、多様性です。
すなわち、
働き方の見直しを前提としたダイバーシティマネジメントが重要となります。
姿勢
人事担当者の姿勢がなによりも問われます。
集団と個の調和を図るスタンスが求められています。
個別具体的な施策の展開をますます求めらる時代であるのでしょう。
これからの人材マネジメントに「ベストプラクティス」はない。人事担当者それぞれが経営の視点を持ち、自社に合った個別具体的な施策を戦略的に展開していくことが望まれるだろう。