この1冊で、深刻な働き手不足や離職率の高さを解消しましょう
リファラルリクルーティングほかの代表を務める著者の白潟俊朗氏は、本書の中で、リファラル採用の概要・メリットデメリット・リスクだけではなく、具体的な進め方・成功した企業の事例をふんだんに紹介されています。
リファラル採用ってなに?
リファラル採用とは、社員の紹介・推薦による採用活動を指します。
主な特徴としては、
安い費用で人が採用できるメリットがあり、それ以外にも、やり方を間違えずにトップが本気で取り組めば、会社の魅力自体が向上し、恒久的に採用に困らない会社になることのできる可能性の高い採用手法となります。
もう、やみくもに、手あたり次第「知らない人」を採るのはやめましょう。人材不足の解決策は、お金よりも、御社の魅力と努力です。
労働人口の減少に伴い、いよいよ人の奪い合いが本格的に始まろうとしています。
お金をかけずに、汗をかいて、効果的に効率的に採用活動の成果を上げられる手法に耳を傾けてみませんか。
- 苦戦している採用担当者
- 人手不足に悩む経営者
- 転職活動中の人
本書の構成について
本書は、全部で4章から構成されています。
- リファラル採用とは(進化した縁故採用のかたち)
- リファラル採用に成功するためには
- リファラル採用の進め方
- リファラル採用の成功事例
リファラル採用とは
あらためてリファラル採用を定義しますと、
社内外の信頼できる人脈を介した、紹介・推薦による採用活動
となります。
最初の接点は縁故採用に近いかもしれませんが、社員の紹介だからといって、無条件で入社できるのではなく、しっかり面接し採用の可否を決定します。
現在の採用といわれているものは概ね次のようなパターンに分かれています。
- 公募
- 人材紹介
- ダイレクトリクルーティング
もう少し詳しく言うと、
公募とは、
- 求人掲載サイト
- 新聞・雑誌などの紙媒体
- 合同会社説明会・転職フェア・イベント
- ハローワーク
- 自社メディア(HPやブログ)
人材紹介とは、
- 登録型人材紹介
- エグゼクティブサーチ型
ダイレクトリクルーティングとは、
- ダイレクトリクルーティング
- リファラルリクルーティング
- ソーシャルリクルーティング(SNS)
リファラルリクルーティング(採用)は、ダイレクトリクルーティングのなかでも、最も費用のかからない効果的な手法となります。
リファラル採用のメリットとは
以下のように、7つのメリットがあります。
7つのメリット
- 採用コストを大幅に削減できる
- 社長と会社に合う人材を採用できる
- 入社後の社員の定着率が向上する
- 会社の魅力と課題の見える化ができる
- 会社の魅力の継続的向上(経営変革の実現)
- 幹部と社員が経営者目線をもつ(究極の人材育成)
- みんなの心が一つになる
リファラル採用のデメリットとは
以下のように、5つのデメリットがあります。
5つのデメリット
- 採用できるまでに時間がかかる
- 一年以内に大量採用することには向かない
- 活動してくれる社員に負荷がかかる
- 採用を間違えた場合にやめさせづらい
- 今いる社員以上のレベルの人材は採りにくい
リファラル採用のリスクとは
以下のように、5つのリスクがあります。
5つのリスク
- 友人・知人不採用による社員と友人・知人の関係悪化
- 同一職場での仕事による社員と友人・知人の関係悪化
- 友人・知人退職時の社員のモチベーション低下
- 社員紹介の報奨金欲しさの会社に合わない友人・知人紹介
- 良くない派閥の形成
メリット、デメリット、リスクをみてみると、一定数以上の大量採用には向かず、職場(働く場所)が限定されている会社では様々なリスクが予想されます。一方でピンポイントでの補充には大いに効果が見込まれる採用方法ではないかと思います。
リファラル採用における6つの成功条件とは
リファラル採用を効果的に実現するためには、次の6つの成功条件をクリアする必要があります。
- 間違えないリファラル採用の推進方法の設定
- つの前提条件のクリア
- 社長の本気度と率先垂範
- 小さな成功からスタートし大成功へ
- リファラル採用プロジェクトメンバーの「気になる課題」の解決
- 持続的成功の3条件のクリア
2の3つの前提条件とは以下の通りとなります。
3つの前提条件
- 社長と会社を好きな社員がいる
- 嘘をつかない
- 社長が耳の痛い提案を受け入れる
また、持続的成功の3条件とは、
- アピールブック
- 社長目線のリクルーター
- リファラル採用の仕組み構築
1のアピールブックとは、
会社の大切にしている想い、魅力と課題、将来ビジョン、人事制度などをわかりやすく見える化し、1冊にまとめた文書となります。
やってはいけないリファラル採用の進め方
リファラル採用の導入に失敗しやすい、やってはいけない始め方は以下の3つとなります。
絶対に避けましょう。
- いきなり全社員で始める
- リファラル採用の報奨金制度をつくって周知する
- 社長ではなく、人事部が主導で始める
リファラル採用はチャンスである
リファラル採用のメリットのうちのひとつに「会社の魅力と課題を見える化できる」があげられていました。
自社のことを社外の人間にアピールするときに、自社のことをあらためて見つめなおすことは非常に意味のある行為です。
時間をとって、棚卸することで、自分の会社の強みと弱みが明確化されるでしょう。
正しい方向に向かっているのか、何が足らないのかが明瞭になり、社員の日々の業務遂行はより力強く拍車がかかるはずです。
会社を強化するひとつの施策としても、リファラル採用はさらなる躍進の大きなきっかけになるのではないでしょうか。