報連相は部下がするものだと思っているあなたへ
グローバル人材育成やリモートチームのマネジメント支援において活躍する飯田剛弘氏は言います。
令和上司の働き方を手に入れれば、部下を成長させ、チームとして結果を出すだけではありません。部下の力を引き出す経験を通じて、あなたはさらに成長できるのです。
令和上司ってなんでしょうか?
飯田さんは次のように定義します。
グローバルで活躍する上司の行動特性を持ち、令和の時代に求められるであろう上司を「令和上司」としています。
その特徴は、
リーダーとしてチームや部下の成長を促し、結果を出します。相手の力を引き出すことが上手いのです。
令和上司は共感力を持って、相手の話を聴きます。部下を通じて、自分一人では得ることができない情報やノウハウにリーチします。
- マネージャー
- これから部下や後輩を持つ立場の人
- 部下や後輩
本書の構成について
本書は全部で10章から構成されています。
- 多様なメンバーと仕事ができなきゃ上司じゃない
- 「私の方が優れている」が部下育成を妨げる
- 教えるべきことを整理する(教える力)
- 部下が活躍できるように授ける(任せる力)
- ほったらかしにせずにフォローする(確認する力)
- 自分が話すよりも相手の話に耳を傾ける(聞く力)
- 前向きになる率直なフィードバックをする(観察する力)
- 相手の能力を引き出せるように質問し、コーチングする(導く力)
- 部下のやる気を引き出し、成長を加速させる(応援する力)
- 自分も成長し、成果を出し続ける
巻頭に簡易チェックリストがあるので、大いに活用しましょう。
今求められる生産性の高いコミュニケーションとは
ビジネスのコミュニケーションで大事なことは、最初に核心となる重要なことを簡潔に伝えることです。最初の10秒で結論を言いましょう。
部下ばかりではなく、上司であるあなた自身にも当然に当てはまるはずです。
主張や要点から話し始める
最初に上げた結論の理由や根拠を説明する
具体的な事例を挙げる
結論の再確認・念押しをする
多様な職場であれば、より多くのコミュニケーションが求められるため、生産性の高いコミュニケーションを意識することが大切です。
部下の能力に応じて育て方を変える
まずは、部下一人ひとりのスキルを把握しましょう。
一般的に、業務遂行能力のステップは次の5段階です。
今、部下がどの段階にいるのかの「特定」からマネジメントははじまります。
言語化・標準化・明確化
最終的にはあなたがいなくても回るチーム作りが目標となります。
あなたの質問が相手の目標達成を支援する
部下の目標達成や課題解決、パフォーマンス改善を促す場合に、次のようなフレームワークを活用してみてください。
部下のモチベーションを高めるポイント
高い目標に向かおうとする意欲ややる気を部下から引き出し、どんどん目標に向かって前進させます。
部下を育てることは最強の自己成長術である
人に教えることで、今まで培った経験やノウハウをあなたは体系的に整理できるはずです。
他人を通じて、成果を出そうとすると、
今までに経験したことのない状況や課題に直面することでしょう。
そのような困難を部下と一緒に乗り切ることで、あなたの経験や視点の幅は着実に広がります。
問題解決力もパワーアップするはずです。
つまり、
あなた自身の限界を広げることができるのです。
部下や後輩の力を引き出す行為が、そのまま自分自身の力を引き出す行為に重なります。