マネージャーはつらいよ
職場の要の課長は、上からの、下からの、突き上げが日々、半端ないです。
組織マネジメントは多岐に亘ります。
業績管理も必要。労務管理も必要。
プレイヤーでありながらマネージャーでもある。
ひとりで何役もこなすために役立つ4冊を以下にご紹介します。
無理・無意味から職場を救うマネジメントの基礎理論
本書の対象は、課長を目指すもの、課長になったばかりのもの、課長としてのマネジメント力の腕を磨きたいものなど、その射程は広いです。
基礎理論とあるように、どこかで聞いたことのあること、もうすでに身についているものなど、空気のように呼吸している基礎事項を解説しています。
当たり前と思っている理論を今一度学び直すことを本書は目的としています。
「直感による理解」と「理論として学び直した上での理解」には、実践の局面において大きな違いがでてくるはずです。
部下をもつ人のための人事・労務の法律
現代マネジメントにおいて労務管理を棚上げすることは誰にも許されません。
労務管理には法律に基づく対応が必要最低限となります。
その最低限の基準を知ることはマネージャーの義務なのです。
極めて原理的に書かれている本書は、詳細に書かれているがゆえに、かえって分かりやすくなっています。
論拠・根拠の明示が納得感を加速させるのです。
決して読みやすくはないが、理解はしやすい構成、内容となっています。
きちんと原理原則から学ぶには最適の書だと思います。
これだけOJT
OJT、オンザジョブトレーニング。
仕事を通じて仕事力を高めていく、ごくごく真っ当な正攻法です。
OJTを行なう側も受ける側も、あまりいろんなことを意識していないのが現状でしょう。
背中を見て学べ、育てに代表されるように、そこには計画性はあまり見られません。
本書は、目的を持ったOJTの有効性をきちんと解説しています。
目的意識はあらゆるビジネスシーンでは必要不可欠なのです。
会社の中はジレンマだらけ
ジレンマが常態化しているのが職場の実態です。
なにもかもすっきりしているのであれば、ある意味マネージャーは必要ないのかもしれません。
ブラックとホワイトの二律背反に引き裂かれないための「気持ちの持ちよう」を本書は説いています。
読み進むうちに、あなたも「そうなんだよな」「あるある」が連呼されます。
組織運営の要諦が噛み砕いて書かれている良書となります。