最先端の外資で成長できる人の法則をご存知でしょうか?
ビジネスコーチとして人材育成の分野で活躍されている宮原伸生氏は言います。
この本を通じて、外資系企業に関心を持っている人はもちろん、「今のままでいいのか?」と感じている日本のビジネスパーソンに「働くことを通じて成長できる働き方」を伝えていきます。
宮原さんは、外資(グローバル企業)での数々の勤務経験から、次のような気づきを得たそうです。
グローバル企業で働くことで、「人間にとって大事なことが学べる」というのが、私が強烈に感じたことなのです。
なぜなら、グローバル企業は人や組織について、様々な研究や試行を日々繰り返しているからです。
実力主義の牙城のような外資は、ある意味「人間道場」であり、成長のための無限の機会を提供すると言えます。
激しい変化の中で、的確に、適切に対応することを求められるビジネスフィールドにおいて、職業人にとって大事なこととはなんでしょうか?
著者は次のように言います。
仕事を通じて自分自身を知り、学びながら変革し、貢献できていることを自ら評価できることであり、そこに充足感が得られること。
宮原さんは、そのことを外資で学ばれました。
本書は外資を舞台にしてはいますが、必ずしも外資で働く人だけに向けた話ではありません。今後「外資化する」ことが予想される日本企業で働く方にも参考になれば幸いです。
- 外資で働きたい方
- 外資で働いている方
- 成長を求めているビジネスパーソン
本書の構成について
本書は全部で8つのパートから構成されています。
- 外資で、もがき続けて見つけた「新しい働き方」
- 本気で信じ、共感できるか
- 求められるのは現状分析ではない
- オープンに数字を使って語る
- 本気で成長を目指せるか
- ストレス対策でなく、エネルギーを管理する
- ストーリーが外資系で果たす重要な役割
- 「アカウンタブルに働く力」を実現させるために必要なこと
アカウンタブルとは
著者はこれからの時代、どのようにキャリアを積み上げて働くことが自らのハピネスにつながるかを考えた場合に、アカウンタブルに働くことが良いと積極的に提唱します。
アカウンタブルとは、
「アカウンタブル」には明快な訳語がないのですが、主体的、自分がオーナーシップを取る、自分を大事にする、といったニュアンスを私はイメージしています。
- 自分が納得できて、心身が潤う。
- 周囲からも理解されて、支持も受けやすくなり、部下にも認められる。
自分にアカウンタブルであれば、結果として相手にもアカウンタブルになり、仕事にも、会社にもアカウンタブルになります。
アカウンタブルに働く力
アカウンタブルに働く力を身に着けるためには、次の6つの要素が不可欠です。
6つの要素
- ミッションとバリューへの思い
- 構想する力
- 透明感を出す
- 自己成長・変革要求
- 心と体の最適化
- 伝える力・巻き込む力
もう少し詳しく言うと、
ミッションとバリューへの思い
本心から会社のミッションやバリューに共感・共鳴できているからこそ、正しいと信じてリスクを恐れず仕事ができる。
恥ずかしがったり、斜めに構えて「まぁ、これはこれとして」と、すぐに話をそらしたりすることは、絶対にしてはいけない。「本気でない」と思われて、メンバーから尊敬されなくなる。
構想する力
言われた通りのことをオペレーショナルにこなすのではなく、自分で明るい未来を構想して、大胆な成長を目指せる。
目に前の事象だけでなく俯瞰した大局観をまず語ること。それから、ファクトを語っていく。
透明感を出す
自分のやっていることを数値を使ってクリアに説明できたり、ダイアローグを通じてアイデアを高めたりする透明感がある。
ついつい日本人がやってしまいがちな「納得できないけど、とりあえず黙っておこう」を避ける。「腹に一物ある」と、外国人たちにはバレる。同意していないときにはそう言えばいい。
自己成長・変革欲求
変化を恐れず、現在の自分にチャレンジして成長・変革を楽しむことができる。
「あの人は最近、ちょっと変わったね」というのは褒め言葉。誰かが変わろうとしている、殻を破ろうとしているようなときには、リーダ-はじめ周囲から応援され、称賛される。
心と体の最適化
常にベストな自分であるように意識的な働きかけをしてエネルギーを充填している。
本来ビジネスは「マラソン」ではなく「インターバル」。ダッと走って、ガッと集中してパフォーマンスを出し、パッと力を抜いてリフレッシュする。
伝える力・巻き込む力
自分のエネルギーを使って思いをストーリーとして、伝え、人を巻き込んでいける。
グローバル企業では、コミュニケーションが企業を支える根幹だと考えている。
アカウンタブルに働く力の阻害要因
次のような2つの思い違いと4つの惰性に気をつけましょう。
2つの思い違い
- 根拠のない安心感・惰性
- 臆病で一歩前に出ることができない
4つの惰性
- 枠を越えて論理的に考え、広げようとしない
- その場しのぎで収めようとする
- ベストな自分を知らない、目指さない
- 自分の言葉で語る努力をしない
新しい行動パターンを自分で作り、その習慣づけを徹底しましょう。