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戦略的人事設計の必読書
大湾秀雄氏は言います。
組織変更や人事施策の効果を検証する経済的要請が強まっていることが本書執筆の動機です。
ビジネスの世界では、計画し、実行し、評価し、改善のために行動することが常態化しています。
人事や組織改革に関しては、プラン(計画)とドゥ(実行)だけで、評価と改善活動が欠けているという危機感を著者は持ちます。
本書の狙いは、こうした改善努力の手助けをすることに他なりません。すなわち、人事においても客観的なデータを活用し、PDCAサイクルをまわそう、ということです。
こんな人にオススメ
- 人事部
- 経営層
本書の構成について
本書は全部で9章から構成されています。
- なぜ人事データの活用が必要か
- 統計的センスを身につける
- 女性活躍推進施策の効果をどう測ったら良いか
- 働き方改革がなぜ必要か、どのように効果を測ったら良いか
- 採用施策は、うまくいっているか
- 優秀な社員の定着率を上げるためには何が必要か
- 中間管理職の貢献をどう計測したら良いか
- 高齢化に対応した長期的施策を今から考えよう
- 人事におけるデータ活用はどう発展するか
人事データを活用するために行うべきこととは
次の6つとなります。
- ある目的で意思決定に用いたデータをすべてデジタル情報として保存して将来に備える
- 人事データの一元管理を図る
- 統計リテラシーの高い人間を最低ひとり人事部に配属させる
- 統計ソフトを購入する
- 業績指数を増やす努力を怠らない
- 問題意識を常に持つ
統計的センスとは
グラフを描く技術や統計ツールを身につけ、気づきをエビデンスに変えていく力こそが統計的センスなのです。
データ利用が今後、各方面でますます高まるなかで、このような統計的センスは必要不可欠となっていくことでしょう。
人事データの不可思議
人事データは、当初想定しなかった動きを発見できるところにフレッシュな驚きがあります。
これまで見過ごされてきた事実にいくつもたどり着けることができるのです。
勝手に想像していた因果関係に、相関関係すらないことがわかるかもしれません。
パドー
あなたの頭の柔軟化に大きな刺激を与えてくれることでしょう。
想定していなかった発見は、新しい気づきにつながり、今後人事施策を策定する上で、役立つ視点を与えてくれることでしょう。
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