丸と線が書ければ、それだけでいい。爆速アウトプット術
「えがこう!」代表の日高由美子氏は言います。
本書でお伝えする「なんでも図解」とは、自分の考えや打ち合わせの内容をその場で可視化するスキルです。
重視するのはスピードです。
「うまくてキレイな図」ではなく、「伝わる図」を瞬時に書き、その場で情報共有するのが目的です。
複雑なことをシンプルにすることが目指されています。
難しい内容を分かりやすく表現し、議論を活性化させることができてはじめて意味があるのでしょう。
本書は、図解に苦手意識がある方にも共感を持って読んでいただき、スキルアップできるよう、先生と生徒の「対話形式」で進みます。
図解に必要な「使えるイラスト(アイコン)」例が豊富に掲載されているので、きっと重宝します!
- 図解が苦手な方
- 議論を活発化させたい方
- コミュニケーションスキルを伸ばしたい方
本書の構成について
本書は全部で7章から構成されています。
- 「囲み」をマスター!
- 「矢印」をマスター!
- 「人」をマスター!
- 文章を読み、最速で作図する!
- 話を聞きながら図解するコツは「キーワード+余白」
- 会議や打ち合わせでも慌てず図解する
- 爆速で書け!アウトプット地獄
図解の活用シーン
次の4つの場面で有効です。
- 自分の頭を整理するとき
- 打ち合わせ、ブレーンストーミングをするとき
- 研修や学びの場で知識をインプットするとき
- プレゼンなどで書いたものを見せながら伝えるとき
自分の頭を整理するとき
- 整理よりスピードが優先
- 記憶をよみがえらせることを第一に
- 日付、順番は明確に
打ち合わせ、ブレーンストーミングをするとき
- 意見によって色を変え、思考の発展と促進を促す
- 収束へ向けての構造化を行う
- 書き込むスペースを意識して、余白を空ける
研修や学びの場で知識をインプットするとき
- テーマ、タイトルは明確に
- 話の流れがひと目でわかるように
- 見出し、タイトル、ラベルの統一
- 文字のメリハリ、絵で伝えてわかりやすく
プレゼンなどで書いたものを見せながら伝えるとき
- 視認性を意識したブラッシュアップ
- 文字数、線の太さなど、見せるシチュエーションを想定しメリハリをつける
図解することの5つのメリット
次の5つとなります。
- 複雑な内容や長い説明が俯瞰できる
- 打ち合わせ・会議が盛り上がる
- プレゼンテーションの精度が上がる
- 創造力、発想力が上がる
- 説明力がアップする
「なんでも図解」をマスターするステップ
4段階あります。
言葉を図に落とし込むための「基本パーツ」をインプット
パーツを組み合わせ、文章を図解するコツをインプット
聞きながら図解するコツをインプット
現場を想定した「聞いて書く」ワークで、明日から使える力をインプット
「なんでも図解」の3大ツール
次の3つとなります。
- 囲み
- 矢印
- 人
囲み
文字を「図」の要素として際立たせてくれます。
矢印
要素間の関係性や時系列を示してくれます。
人
理解を速くしてくれます。
文章を図にする3ステップ
文書を図にするには、次の3ステップで考えましょう。
図解の精度が上がる5つのテクニック
次の5つとなります。
- スペースが足りない時の対処法
- 日付を必ず入れる
- 色を足しすぎない
- 文字の大きさを意識する
- 文字の抑揚を抑える
スペースが足りない時の対処法
- ノートの場合は、話の内容が切り替わったときに余白が少ないと感じたら、すぐに次のページへ
- ホワイトボードの場合は、書いていてスペースが足りなくなったら、スマートフォンで記録して古い方を消して書く
- 模造紙などの場合は、スペースが足りなくなったら別の紙に書いてつなげる
抑揚を抑えるとは
文字を書く時に傾きをつける場合がありますが、たとえば「右上がり」の文字は斜めから見ると読みにくいので、横線は平行に水平に、文字の中の空間(ふところ)は広くとりましょう。
上手く書こうとしない
人間というのは面白いもので、仕上がりの美しい図を目の前にすると、誰もがただの鑑賞者になってしまいます。
それでは、議論が進みません。
「キレイな図」ではなく、「伝わる図」を常に意識しましょう。
あなたの書いた「図」が豊かな議論の「母胎」となるために。