達人が語るビジュアライゼーションの極意!
PATH株式会社代表の永田ゆかり氏は言います。
いわゆる「ダッシュボード」と呼ばれているものを作っていらっしゃる方、また毎日の業務の中で「Excelで表からグラフにするのにどういうグラフを使うのがベストなのか?」とお悩みの方に向けて書いた本です。
この本では、それらの経験を元に、データ視覚化のノウハウ・よくあるパターン・ベストプラクティス等を整理分類してエッセンスを抽出し、具体的な事例をあげて図解しながら、できるだけ丁寧に解説しました。
- データの視覚化の機会がある全ての方
- より効果的なデータの見せ方を求めている方
本書の構成について
本書は全部で5章から構成されています。
- データ視覚化「キモのキモ」
- これだけでグッとプロっぽくなるコツ
- 目的に応じたチャートの選択
- 事例で学ぶーダッシュボード作成思考のキャプション
- 本当に組織に根付かせるために
データ視覚化「キモのキモ」
2章、3章を理解するために必要な基礎知識を解説しています。
これだけでグッとプロっぽくなるコツ
少し気をつけるだけで素人っぽさから抜け出せるポイントに焦点を当てて解説しました。
目的に応じたチャートの選択
表現したいものに対して適切なチャートを解説し、さらにいくつかの「やってはいけないこと」としてアンチパターンも記載しています。
事例で学ぶーダッシュボード作成思考のキャプション
実際に著者がコンサルティングで作ったダッシュボード、トレーニングやワークショップで使用したケースを題材に説明します。
本当に組織に根付かせるために
データの視覚化は、「力の入れどころ」と「勇気を出してあえて力を抜くところ」を知り、さらにオーディエンスを意識すると、誰でもご自身が伝えたいメッセージを効果的に届けることができます。
データ視覚化とは
「データ視覚化」とは、単に手元にあるデータをグラフにすることではありません。
なぜなら、
いくらデータを視覚化しても、その中から人間が重要な情報を読み取れなければ意味がないからです。
重要な情報を読み取ることができる「用をなす」データの視覚化が目指されなければなりません。
そのためには、
データ以前に人間の認知の特性を良く理解する必要があります。
人間の認知システムにとって理解しやすい視覚化が達成されているからこそ、データの中に潜む傾向を読み取ることができるのです。
データの視覚化とは、
「データの中に潜む重要な情報を、人間の視覚ー認知脳神経系が検索しやすくなるように、データの表現形式を変換すること」であり、データの表現形式をハックすることで、人間の持つ情報を読み取る能力をブーストする技術体系なのです。
認知的負荷を取り除く
データ視覚化においては、人間が重要な情報を瞬時に理解できるように、視覚属性とデータタイプを意識することがキモのキモです。
何を捨てるかを決めることは、何に注目してもらうかを決めることに他なりません。
認知的負荷を取り除くことにより、見る人の認知を見てもらいたいものに集中させるのです。
足し算よりも引き算が非常に大切であることを、データ視覚化の際にはぜひ気に留めてください。
ごちゃごちゃしている状態からは、人は何も読み取ろうとしないし、読み取れないのです。