時間もない、経験もない、でも最適解を導き出せる
株式会社ビジネス・ブレークスルー執行役員の高松康平氏は言います。
本書は、ビジネスの現場における「考える力(問題解決力)」をテーマにした本です。
本書では、問題解決を進めるための「地図」である「問題解決マップ」をご紹介します。さらに、思考を進めるための「7つの武器」を伝授していきます。
問題解決能力を磨きたいと思って、書籍を手に取る方は多いと思います。
その時に、次のような物足りなさを感じたことはありませんか?
- 多くのフレームワークがバラバラに紹介され、全体を俯瞰できない
- 仮説の作り方を丁寧に教えてくれない
- ほとんどの本が若者向けで簡単すぎる
こういった物足りなさを解決するために、本書では次の3つのポイントを重視して構成されています。
- 部分ではなく、事業全体を見て課題を発見する力
- 情報を集めてから考えるのではなく、仮説を立てる力
- 読者ターゲットは、若手ではなく、ビジネスリーダー(課長・係長)
さあ、一緒に問題解決の旅に出かけましょう。
- 問題解決の手法を身に着けたい方
- 仮説の立て方を一からやり直したい方
- ビジネス力のアップを目論んでいる方
本書の構成について
本書は全部で7章から構成されています。
- 現状分析
- 問題認識
- 情報収集
- 課題抽出
- 解決策の方向性
- アイデア創出
- 評価
こだわりを持って分ける
イライラ・キラキラを探す
事業部長の視点
多くの情報をまとめる
4つの戦略論
思いつきのアイデアを進化させる
冷静に選ぶ
問題認識の際のポイント
- 問題とは何か?
-
問題とは、組織人として自分が本当に解決したいと思う「あるべき姿」と「現状」の差です。
どのように問題を認識すればいいのでしょうか?
問題を認識する際には、心が適切に動いていることが大切です。
- こんな状態は、許せないとイライラしているのか
- こんな未来を実現したいというキラキラした思いを持っているか
自分のイライラやキラキラを探すためのポイントは次の3つとなります。
- 本当に解決したいと思っているか
- 自分の立場になりきれているか
- あるべき姿は具体的になっているか
筋の良い仮説を作ることが難しい3つの理由
- 自分が担当している領域に偏って分析をしてしまう
- フレームワークに頼りすぎてしまう
- ランダムに仮説を出し続けてしまう
思いつきのアイデアを進化させる
次の3つがポイントとなります。
- 直感で多くのアイデアを出してみる
- 直感で出したアイデアをロジカルに拡げる
- 面白い人になりきってみる
自分の出したアイデアを批判的に評価して、そこからさらにアイデアを創ってみることによって、常識の外に踏み出せるのです。
戦略の全体像を押さえる
この全体像を押さえないと、いつまでたっても場当たり的なアイデアを出してしまいます。
自らの課題を解決するためにどのような戦略論があるのかを理解しておくことはとても重要です。
問題解決のために特に活用が期待できる戦略として著者は次の4つをあげます。
コスト・リーダーシップ戦略
シェアトップ企業が規模を活かして、安い価格で高品質の商品・サービスを提供する。
差別化戦略
特定セグメントの顧客ニーズに応えるためにバリューチェーンを強化する。
顧客ロックイン戦略
お客様に買い続けてもらうために囲い込む。
ソリューション戦略
お客様のご要望に応える対応力を用意するために組織・人材を強化する。
課題を解決できるということは、解決できる理由があるからです。