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「タニタの働き方革命」働き方のイノベーションがここに

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働く人がやりがいを持って心身共に健やかに働ける「健康経営」の新手法がここにある

日本経済新聞出版社
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健康計測機器の製造販売とともに「タニタ食堂」をはじめとする健康サービスを提供する株式会社タニタとその代表である谷田千里氏による本書は、「時間」にとらわれない本当の意味での「働き方改革」を議論するうえでの示唆に富むヒントを提供してくれる良書です。

経産省サイトによると、「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されます。

タニタでは、自社独自の「働き方改革」を「日本活性化プロジェクト」とネーミングし、推進されています。

働き方改革イコール残業削減という短絡思考にタニタはノーを突きつけます。

なぜなら、

そこには働く主体のやりがいや喜びが置き去りにされているからです。

だからといって、長時間労働が奨励されているわけではもちろんありません。

定時退社をやみくもに追い求めることは、働く人の主体性を軽視するという考え方に立っています。

働き手に主体性がなければ、企業の活性化(やりがいや喜びのあふれる環境の維持)など到底実現しないという強い認識が共有されているのです。

私が本書で企業経営者やビジネスパーソン、特に若い方に訴えたいのは、「働き方改革」を論じる時に「時間」だけでなくもっと「主体性」の問題を考えましょうということです。

働く人たちの心身の健康状態を左右するものは、労働時間の長短よりも、いかに各人が主体性をもって働けるかどうかであると言います。

主体性を持った人たちが多く働く職場は自ずと活性化し、企業の成長も大いに見込めるはずでしょう。

このような考えのもと、2017年より「日本活性化プロジェクト」はスタートされています。

こんな人にオススメ

  • 働き方改革について関心のある方
  • 人事制度を改善したい人事パーソン
  • 主体的に働きたいと願う方

本巻末資料として「図解で見る制度の詳細とポイント」「外部コンサルティング会社による評価」が載っています。自社で制度改革を進めたいと考える人事パーソンには非常に参考になるはずです。

活性化プロジェクトとは

この活性化プロジェクトのミソは、「会社員」と「フリーランス」のいいとこ取りだという点です。

プロジェクトの概略は以下の通りです。

STEP
手を挙げる

希望する社員が「日本活性化プロジェクトメンバー」に立候補する

STEP
フリーランスへ

会社と合意すれば、メンバーは一旦退職し、「個人事業主=フリーランス」となる

STEP
セイフティーネット

個人事業主に移行後3年程度は、会社の仕事を確実に請け負えるように保障する

STEP
外部の仕事も

自分の裁量の中で外部の仕事を請け負いながら様々な領域の仕事に手を広げていく

STEP
真の独立へ

今後、タニタの仕事をどの程度行っていくのかは個人の考え方次第となる

個人のメリット

  • 一定の保証を受けることができる
  • 収入を増やすチャンスが広がる
  • 働き方の自由度が飛躍的に増す

会社のメリット

  • 働く人のモチベーションが上がる
  • 組織が活性化する
  • 総人件費の抑制につながる

そして何より、働く時間や場所にとらわれず、自分自身で主体的に働き方や人生全体をデザインできる。これが個人にとっての最大のメリットです。

と同時に、

彼らが社外で得たスキルや人脈をタニタの仕事にも還元してくれ、会社もさらに成長できるのであれば、これほどありがたいことはありません。

企業にも個人にも双方にメリットがあることが目指されています。

これからの働き方を模索する

これからは、個人も企業も、これまでのような労働を時間で割って切り売りするような労働観から脱却する必要があります。

タニタはこれからの働き方の選択肢を増やす試みを始めました。

働くあなたにとって、働き方の自由度が増すことは歓迎すべき方向性であることで異論はないと思います。

終身雇用の終焉や兼業副業が強力に推進されようとする時代の流れの中において、この選択肢は、今後、働く上でのデフォルトになる可能性が高いと思いました。とても共感できる施策であると考えます。

なぜなら、

未来正社員という身分は早晩なくなり、総雇用化の時代になると個人的には予想しているからです。

そのように将来像を考えている自分にとっては、とてもシックリくる内容でした。

あなたも容易に想像できると思いますが、

タニタにおいて、プロジェクトメンバーとして手をあげるということは、専門性を持っていないと少しばかり難しい働き方でしょう。

腕に自信がないと、自らの働き方のスタイルをデザインすることは、とても勇気が必要であるはずです。

本気現実性の高いソフトランディング策を用意している点からみても、タニタの本気が十二分に伝わってきます。

まだまだ発展途上の仕組みですが、タニタ発の「日本活性化プロジェクト」には、真に組織を活性化し、ひいては日本全体を活性化するヒントがあるはずだと自負しています。

働き方は自由であり、働き方をひとりひとりが真剣に考える時代にふさわしい一冊です。ぜひ手に取ってみてください。

日本経済新聞出版社
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✒︎ この記事を書いた人

人事屋パドーのアバター 人事屋パドー 人事系ブロガー

都内に勤務の労働者。元営業マンの人事部長です。当サイトにて、人事・仕事・就活に関して書いています。あなたの悩み事の解決のヒントになれば幸いです。

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