導入の基本から業務改善の勘所までを網羅!
本書は、日経PB総合研究所イノベーションICTラボのメンバーによって執筆された、テレワークを総合的に理解できる書籍となります。
どうすればテレワークをうまく導入できるのか。注意点は何か。作業効率を上げるポイントはどこにあるのか。そのような疑問に答え、テレワークに関する困りごとを解決するのが本書である。
現在、多くのテレワーク関連の書籍が世の中に出ています。
本書がそれ以外の書籍と一線を画するのは、次のような「考え方」に基づき編集されているからだと思われます。
ここで言うテレワークとは、単に「社外で仕事をする行為」を指すのではない。その本質はデジタル時代にふさわしい新たな仕事の進め方を見つけ出して、実践するところにある。
事務所で働いていたときに、掛け声ばかりで終わっていた業務の見直しや交通整理に対して、テレワークの必要からあなたは今度こそ向き合わなければならないはずです。
この機会を逃すのならば、あなたの業務改善の道はこの先も閉ざされたままなになりかねません。
- テレワークを始める方
- テレワークの効率を上げたい方
- テレワークを推進する人事部
本書の構成について
本書は全部で6章から構成されています。
- 調査編 三千人が明かすテレワークの実態
- 導入編 テレワークの基本と準備
- 活用編 二十の問題はこう解決する
- 事例編 先行七社の奮闘に学ぶ
- 発展編 ビジネスチャットで業務改革
- 資料編 助成金とガイドライン
もう少しばかり詳しく言うと、
- テレワークに悩むビジネスパーソンの実態を独自の調査で浮き彫りにします。
- テレワークに必要なITツールや情報セキュリティ対策、就業規則の見直しをまとめます。
- 多くの人や企業が直面する二十の問題とその解決法が示されています。
- テレワークを使いこなす企業の実例集となります。
- ITツールの「ビジネスチャット」を駆使した業務改善の進め方を探ります。
- 政府や自治体などの助成金をはじめとするお役立ち情報を紹介します。
テレワーク利用を阻害する5大要因
次の5つとなります。
- 同僚(上司や部下を含む)とのコミュニケーションに支障がある
- 書類・伝票類(紙)を取り扱う業務(押印、決裁、発送、受領等)をテレワークの対象とできずに不便
- 出社しないことで、心身を仕事モードに切り替えることが難しい
- 自宅での業務用スペース(書斎、作業用机等)の確保が難しい
- 自己管理や時間管理がルーズになりがち
乗り越えるべき20の障壁
独自調査に基づく「リアル問題」が次の20に分けて指摘されています。
詳細については、ぜひ本書に直接あたってください。
- しーんと静まりかえるWeb会議
- 父のお腹がWeb会議の背景に映り込む
- すっぴんだからWeb会議に出られない
- テレビ・家族・菓子の「誘惑」が次々と
- 上司が仕事の邪魔をする
- 肩こり腰痛がつらすぎる
- 紙の書類とハンコを無くせない
- 勤務とサボリの区別が付かない
- 知らずに法律違反
- 組織の分裂を招く「テレワーク差別」
- IT部門に迫る「ひとり情シス化」リスク
- 自宅の電気代に悲鳴
- 私物スマホの「ギガ」不足が露呈
- 「使いにくい」と不満が噴出
- 導入したいけどお金がない
- 「VPN渋滞」が日本中で発生
- 通信トラブルとクラウド障害が襲う
- 便乗サイバー攻撃で情報ダダ漏れの悪夢
- プリンターが壊れた
- 最大の阻害要因は経営者だ
「あるある」のオンパレードですね。
新しい仕事の仕方へ
人々の生活スタイル、働き方、社会の枠組みが変わり、企業は生産や販売、研究開発、事業企画など様々な機能の在り方を根本から見直す必要に迫られています。
それが「アフターコロナ」の本質であり、新しい世界の広がりなのでしょう。
最新のデジタル技術を前提として、従来の常識や既成概念を離れ、働く人々が能力を最大限に発揮できる方法を考えねばならないのです。
業務プロセスと商品、サービスなどの全てにわたり、再構築の必要が出てきています。
出社か在宅勤務かの二者択一ではなく、テレワークと対面それぞれの良さを生かした、新しい仕事の仕方を確立した企業だけが勝ち残る。
デジタル技術を最大限に活用し、働くことの「態度変更・変換」をあなたは今、迫られているのです。