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「モバイルメディア時代の働き方」あなたの時間と空間を編成せよ

あなたも「働きたいように、働きたい」はずに違いない!

モバイルメディア時代の働き方: 拡散するオフィス、集うノマドワーカー

(4.0)

本書は、主にメディア論の視点から、モバイルメディア時代における働き方の行方を示すことが目的の書となります。

生産性向上や効率化という題目で導入されたものがワーカーやワークプレイスの「場」においてどのように実践されているのか、またその中でどのように変容しているのか、に着目する。

実践女子大学で教鞭をとられる著者の松下慶太氏は、本書を書き上げるにあたっての出発点は2つあったと言います。

  1. 若者たちの働き方に対して表明する違和感
  2. モバイルメディアやソーシャルメディアによる「いつでも・どこでも」と「いま・ここ」の再構成

若者たちの働き方に対して表明する違和感

松下さんは長年にわたるフィールドワークやインタビュー調査から次のような疑念を持たれたそうです。

若者はよく「働きたくない」と口にするが、本音はどうやら違うらしい。

本音は、実際に働きたくないというよりも、

「なぜそうやって/こうやって働かなければならないのか」という現在の働き方への彼らの違和感なのである。

現在、企業で働く上での当たり前(通勤・転勤・休暇・配属のルールや実態)は絶対的であり、それを受け入れないと会社勤めはできないのだろうかという合理的な疑問です。

自身の働くを考えるにあたってのごくごく当然な彼等の違和感の表明となります。

モバイルメディアやソーシャルメディアによる「いつでも・どこでも」と「いま・ここ」の再構成

モバイルメディアやソーシャルメディアの発達によって、時間と場所を問わずにコミュニケーションが可能となりました。

それと同時に、

オンラインを前提とした「いま・ここ」における参加意識・ライブ感の意義が今まで以上に高まってきています。

教育(オンライン教育・オンラインにおけるライブ授業)の場面に顕著に現れている「いつでも・どこでも」と「いま・ここ」の意味や意義の再構成は、働き方においてより大きなインパクトを与えていくと著者は考えます。

あるいは教育よりも大きなインパクトで働く場所や働き方の変容を迫っている。

 

パドー
本書は「べき論」を提示することを目指してはいません。
  • ワーカーそれぞれがどのように働くべきかを提示しません。
  • 企業あるいは関連部署がどのようなオフィスや働き方について制度を設計すべきかを提示しません。

そうではなく、次のような視点を提供することが目指されているのです。

ワーカーは、

どのように働くべきかではなく、

  • 自分の価値観や幸福観に合わせて、どのように働くことができるのか

企業は、

どのように設計すべきかではなく、

  • こうした働き方ができるのではないか
  • こうした制度を設計できるのではないか

といった建設的な結論を出すための議論のきっかけを与える視点を提供できることが目指されているのです。

こんな人にオススメ
  • 迷える就活生
  • 働き方を見つめ直したい方
  • 制度設計に悩む人事

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本書の構成について

本書は、全部で序章を含め7つのパートから構成されています。

  1. メディア論から「働き方」を考えることの意義
  2. モバイルメディア、ソーシャルメディア時代
  3. ソーシャルメディア時代の場所論
  4. オフィスの拡張と拡散
  5. コアワーキングスペース
  6. ワーケーション
  7. 私たちの働くはどこに向かうのか?
ワーケーションについて次のように解説されています。ワーケーションとは仕事(ワーク)と休暇(バケーション)を組み合わせた造語です。国内外のリゾート地や帰省先、地方などでテレワークを実施を目指します。休暇先(帰省先)で仕事をするという新たな働き方により、早朝や夕方以降の時間を社員が自由に過ごすことで、業務への活力につなげることが狙いなのです。

働きたいような働き方とは

次の3つがあなたの納得するような形で成立するとき、あなたは働きたいように働いていると実感することができるでしょう。

  1. やりがい
  2. 健康
  3. 創造

もう少し詳しく言うと、

  1. 対価やモチベーションが十分であり、維持向上している
  2. 身体的・精神的に良好な状態にある
  3. 他の人にとって代わられない独自性や専門性を認められている

これら3つをすべて満たしていないと働きたくないという人はまれにいると思います。

けれども、

全部が満たされていなくとも、満足して働きますという人はいないはずです。

3つのバランスをどうとっていくのかは、あなたの価値観や能力・経験によって違ってくるでしょう。

モバイルメディアやソーシャルメディアのこれからの役割

働き方の自由度を一定程度確保するための制度や働く場所の選択肢は今後ますます増えていくことでしょう。

あなたの会社でも、

テレワーク・リモートワーク・サテライトオフィス・コアワーキングスペースの利用・ワーケーションなど、働き方や働く場所の多様性を実現する施策を様々に展開されているかもしれません。

モバイルメディアやソーシャルメディアは、ワークスタイルを時間的・空間的に拡張する役目を大きく担っているとともに、人々が自立的かつ共生的に暮らしていくための「道具」としての側面もあわせ持つものです。

道具に振り回されることなく、道具を使いこなすためには、

ワーカーであるあなたの労働観や仕事観、人生哲学が試されていることは今さら言うまでもないでしょう。

「いつでも・どこでも」という自由の主人になるのか、奴隷になるのかは、あなた次第なのです。

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