「ヒト」という経営資源を最も有効に活用する最適・最強の人事システムとは?
元P&G北東アジア採用・教育・組織開発部長である経営コンサルタントの松井義治氏によると、所属していたP&Gでは基本的な人事はラインで完結していたそうです。
ゆえに、
人事は原則、部門のライン・リーダー、マネージャーが果たすべき務めです。
とういう考え方に立ちます。
したがって、
人事戦略・人事施策は、トップの決断があれば、ほぼすべて実行可能です。
そのためには、
認識トップ自身が人事について正しく知ることが大事であり、人事を知ることは経営の力を得ることであるという強い認識に到達せねばならないのです。
本書は、中小企業だからできる人事について、できるだけわかりやすく、論理よりも行動を重視して紹介・説明しています。
正しく人事を行えば、会社は確実に儲かると著者は断言します。
本書では大きなお金をかかけることなく、会社の成長を確実に支援するための、正しい人事のあり方と効果的な人事の進め方についてご紹介しました。
あなたも儲かる会社へとチェンジするために、本書を大いに活用してみてはいかがでしょうか。
- 人的課題を持つ経営者
- 人事政策に悩む人事
- 儲かる会社にしたいマネージャー層
本書の構成について
本書は、全部で6つのパートから構成されています。
- 人事とは強い会社を創るシステムでなければならない
- 採用とは未来のリーダーを獲得するシステム
- 新人がぐんぐん伸びる人事システム
- 社員が自発的に動き始める人事システム
- 人を伸ばす・組織を生かす人事システム
- 人事の力とは社長の力
儲かる組織の条件とは
次の8つの要素が整っていることが大事であると松井氏は言います。
- ビジョンを語り、期待される行動を率先垂範し、組織を活性化し、変革活動を強力にサポートする経営陣やリーダーがいるか
- 競合他社より優れ、かつ独自性をもった顧客満足戦略を実行しているか
- 社員全員がオーナーシップをもって考え、行動する文化があるか
- 戦略実行に適切なプロセスとその支援プロセス、業務フローがあるか
- 人材と組織を強化するしくみと制度があるか
- フラットで階層が少なく、意思決定と行動の早い組織であるか
- 戦略を運用できる能力、行動と姿勢、コミットメントをもつ人材を備えているか
- 明確な組織の目的、価値観があるか
求められる水準は、すべて揃っているかと問われれば、口ごもってしまうレベルの高さであるかもしれません。
しかしながら、
儲かる状態を継続するためには、これら条件のクリアは必要不可欠であるのです。
人を生かす人事の必要条件とは
以下の10項目がチェックリストとしてあげられています。
あなたの組織は、どれぐらい当てはまるでしょうか?
- ありたい組織と文化は明確か
- 期待される人材像 / リーダー像は明確か
- 期待される人材を開発する戦略と計画は効果的に実行されているか
- 適材適所の採用と配置はできているか
- すべての上司は部下の教育、指導、開発育成を行っているか
- 差別なく社員の多様性を活用・推進しているか
- 社員を生かし、伸ばせるアサインメント計画と、次世代リーダーを育てるサクセッション・プランは機能しているか
- 社員の能力とマインドを高め、能力開発を行っているか
- 社員と組織の能力とマインド、企業文化を定期的に把握しているか
- 継続的に組織文化を見直し、改善と変革を行っているか
これらが当たり前にできている会社だけが、これから先「当たり前」に存続していくのでしょう。