あなたのその動き、9割はムダであることを知っていましたか?!
トヨタでの勤務経験を持ち、現在、プラスドライブの代表である原マサヒコ氏は、あなたがいまいち成果を出せていないのは、「動線」を意識していないからだと本書の中で指摘します。
仕事の動線、パソコンの動線、スケジュールの動線、頭の中の動線。スッキリさせれば、仕事の効率が劇的に変わります!
トヨタには昔から「時間は動作の影だ」という言葉があります。
動きのひとつひとつを意識するとともに、
時間に対しても強い意識が働いている職場風土が形成されています。
無駄な動きに敏感。とても大事ですよね。
著者が取り上げる「動線」とは、職場でのリアルなルートだけを指しているのではありません。
それだけではなく、
スケジュールの立て方やパソコン操作、考え方といった抽象的な「歩き方」も含まれているのです。
「リアルな動線」と「抽象的な動線」
これらを見直し、減らすことにより、余計な仕事が減っていき、労働の生産性が高まっていくのです。
本書で私がお伝えしたいことは、一言で言ってしまえば「日々の仕事の中で、無駄な動きを減らしていかなければならない」ということです。
「動線」を意識するとは「時間」を意識することにほかなりません。
現代の必須キーワードであると著者が認識する「動線」について、あなた自身のこれまでの「動き」を反省しながら、あらためて考えてみてはいかがでしょうか。
こんな人にオススメ
- ムダが多いと嘆いている人
- とにかく効率よく働きたい人
- 時間密度の濃い人生を送りたい人
本書の構成について
全部で6章から構成されています。
- さあ、ムダな動きを減らそう
- 職場の動線を極めよう
- スケジュールの動線を極めよう
- 机の上の動線を極めよう
- パソコンの動線を極めよう
- 頭の中の動線を極めよう
本書では、日々の業務上や自分自身の動きに関わる、本来の意味での「動線」について業界に関係なく解説しています。
本書の中には、トヨタの現場での金言も紹介されています。
どれもこれも含蓄深い。
たくさんあるのですが、気になったものを3つだけご紹介します。
目的はなにか
巧遅より拙速
ただい動いているだけになっていないか?
興味のある方は、直接本書にあたってください。
動作経済の4原則とは
動線の考え方の基本として参考にすべきは、「動作経済の原則」であると著者は言います。
工場の人たちが動作単位の視点で改善検討する時に参考にしている原則です。
これは生産性の向上を考える際に有効な技法のひとつであると言われています。
企業などに導入される際には、4つの基本動作として抽出した「動作経済の4原則」がよく用いられます。
原さんは以下のように非常にコンパクトに解説されます。
- 仕事をするときには両手を常に同じ業務に充てること
- 必要なのは基本動作の数を最小にすること
- 個々の動作の距離を最短にすること
- 動作を楽にすること
もう少し詳しく言うと、
- 右手と左手で、別の作業はできない
- 「選ぶ」「探す」「運ぶ」「動かす」そういった作業をできるだけ減らす
- 必要な動作も、その距離をできるだけ短くする
- 距離だけでなく、動作の苦しさも減らす
一見すると、
自明物理的作業にのみ言及しているかにみえるこれらの原則は、知的生産の場面においても大きなヒントと教訓を与えてくれることは、あなたにも自明のはずです。
動線を減らすために惜しみなく投資をしよう
もう一度繰り返します。
動線を意識するとは、時間を意識することにほかなりません。
時間というのは、平等に与えられているのですから、同じ行動をするにも、時間に直結する「動線」は意識しなければならない。
意識すれば、
投資よりスムーズな動線の実現のためには、投資は惜しむべきではないことをあなたも容易に理解できることでしょう。
作業の効率化や生産性の向上について「動線」からアプローチするビジネス書は今までありそうで実はありませんでした。
あなた自身のムダを剝ぎ取るために、まずは本書を買い求める自己投資から始めてみませんか。