リアルな職場との違いは一体どこにあるのだろうか
人材育成コンサルタントの片桐あい氏は言います。
本書で紹介するコツやポイントをぜひ実践して、あなたらしいテレワークでの育成スタイルを作っていってください。
テレワークはあくまで仕事のやり方のひとつです。
したがって、リアルに出勤しているときと、組織や個人の目標や仕事の目的が変わることはありません。
けれども、あなたは事務所で同じ空間を共有しているときとは違った感度で部下に接する必要が当然に発生します。
まずは、無難なマネジメントから手探り状態により部下の指導育成を行っていることでしょう。
一刻も早く、仕事の効率化を図るために、活き活きとしたテレワークマネジメントを実践していくべきなのです。
テレワークでも部下をうまく育成し、仕事で成果を出し続けるマネージャーは希少価値が高いものです。
- テレワークを導入しようとしている組織の管理職
- テレワークの効率をもっと上げたいマネージャー
- テレワークにおける部下のマネジメントに悩んでいるマネージャー
本書の構成について
本書は全部で8章から構成されています。
- 「あなたは大丈夫?」テレワークのNG上司
- 自分が「組織のハブ」となるマインドセットの重要性
- テレワークでの人材育成に大切な5つのキーワード
- 部下のモチベーションを理解し高める
- 部下に目標を達成させるまでの道筋をデザインする
- チームを育てて組織の成果を最大化する仕掛け
- テレワークで部下がぐんぐん育つ実践策
- チーム内でハラスメントを防ぐためのヒント
NG上司の6つのタイプ
相手(部下)の行動が見えないというストレスがかかる状態の中で、次のような過度な干渉あるいはその逆に全くの放置のスタンスを上司はとってしまいがちです。
- 指示出しばかりの「コントロールタワー型上司」
- 細かく報告されないと不安な「タクシー無線型上司」
- 何かと干渉し過ぎる「カーナビ型上司」
- 感情が見えにくい「ロボット型上司」
- 型にはめて個性をつぶそうとする「調教師型上司」
- 放りっぱなしでフォローしない「丸投げ型上司」
まずは、自分が陥りそうなNG上司の傾向を頭に入れて、そうならないためのヒントを本書からつかみ取っていきましょう。
部下を戦略的に育てる
習熟度とアウトプット力の高低によって、部下を戦略的に育てていきましょう。
人材は次のように大きく分けて4つのタイプに分類されると著者は言います。
- スター
- 成長株
- 職人
- 未知数
スター
習熟度もアウトプット力も高いタイプ。
見守り、応援していきましょう。
成長株
アウトプット力は高いが、習熟度が低いタイプ。
とにかく経験を積ませましょう。
職人
習熟度は高いが、アウトプット力が低いタイプ。
役割を明確に与えましょう。
未知数
習熟度もアウトプット力も低いタイプ。
まずは自信をつけさせることが大事です。
習熟度とアウトプット力の高低により、人材を大きく4つのタイプに分けて、それぞれがどういった特性を持っている人たちで、どのように育てていけばいいのかを考えていきましょう。
人材育成の5つのポイント
テレワークでの人材育成においては、次の5つがポイントとなります。
- 人は自分の理由でしか動かない
- 人は人との関係性のなかでしか成長できない
- 人にはルールが必要だが、臨機応変な対処も
- 人にはコミュニケーションのルートが必要
- 人が成長するにはリスクを冒す必要がある