引きこもりたくなる深層心理とその対処法
精神科医の和田秀樹氏は言います。
本書は、「会社に行きたくない」あなたの状況を様々な角度から検証し、「さて、どうする?」の答えを導き出していきます。ツラさの原因を取り除き、前向きな気持ちを取り戻すための具体的な方法や習慣を提案します。
「会社に行きたくない」という気持ちは、心身の不調を示すサインです。
行きたくない程度にもよりますが、そう感じているのであれば、あなたの想像以上にストレスや不安・不満などがあなたの中に蓄積されているはずです。
このような心身からのSOSのサインを決して、軽視してはいけないのです。
- 仕事の調子がつかめない方
- 朝起きるのがつらい方
- 人事部
本書の構成について
本書は全部で5章から構成されています。
- なぜ、会社に行きたくないのか?
- 人づき合いがどんどん億劫になるワケ
- ガマンしない生き方ー「安楽生」のすすめ
- 怒り、不安、焦り・・悩みのもとを取り除く一問一答
- 100%前向きになれる10の習慣
誰もネクタイの色を当てられない
著者は講演会で話す際に、話の途中で、着けているネクタイを上着で隠し、聴衆にネクタイの色を問いかけることがあるそうです。
多くの場合、会場のほとんどの人は覚えていないようです。
講演会の主役である著者に注目して、話を聴いているにもかかわらずです。
他人への興味関心の低さがうかがい知れます。
人は自分のことを一番に気にします。他人のことは二の次で、興味関心は低いのです。
職場も同様です。
だから、自意識過剰は意味がありません。
あなたが何をいおうが、何をやろうが、さぼっていようが、周りはたいして気に留めていません。
悲しいかな、部下であろうが上司であろうが、それが実体なのです。
「安楽生」のすすめ
ですから「安楽生」は、心身ともに穏やかで楽しく生きることを指します。
人付き合いが苦しければ、できるだけ好きな人とだけ付き合い、嫌いな人から距離を置いてみる。
職場に行くのがツラければ、思い切って転職活動をして自分に合う仕事を探してみる。
可能かどうかは別にして、そのような選択肢もあると心に思い描くだけで、あなたの中の閉塞感は和らいでいくことでしょう。
なんだか、自分以外のもののせいで、がんじがらめになって身動きが取れないと思い込んでいませんか。
選択権は自分自身にあることを心を落ち着けて、気づくべきです。
前向きになれる10の習慣とは
とりあえず、マイナスにとえることをできる限りやめましょう。
一足飛びにポジティブ思考は実現できませんが、物事の負の部分から目をそらしていくことはあなたにも始められるはずです。
まずは、自分の気持ちを楽にしてあげるのです。
次の習慣をぜひ試してみてください。
- 会社は収入を得る場所だと割り切る
- 自分で自分を褒める
- 思い切って1週間休んでみる
- 「勝ち負け」で考える発想をやめる
- 上司の機嫌に左右されない!目に見える確かなスキルを磨く
- 「1回きり」という発想を捨てる
- 正解はひとつではない
- とにかく、やってみる
- 会社に行かなくても困らない
- 「働く」ということを見直す
働くことに対するこだわりと同じくらい休むことに対してもこだわってみてはどうでしょうか。
生きる上で、働くことも大事だし、休むことも大事であるはずです。
もっと働きたい、もっと休みたいの好循環が生まれるように、あなたの人生(生活)を変えていきましょう。
「休む」ことも「働く」のと同じように大事なことです。