300人以上への取材から見えてきた「片付けの極意」とはなにか?
忙しい毎日を送るビジネスパーソンに役立つ情報を毎月お届けする月刊誌「THE21」の編集部員の手からなる本書には整理術のエッセンスが凝縮されています。
デスク周りの整理から始まって、書類・パソコン・メモ・ノート・手帳・名刺・カバン、そして自宅の整理に至るまで、基礎から応用まで幅広く取り扱っています。
- なぜ整理するのでしょうか?
-
仕事ができるようになるためです
乱雑できたない机はあなたのオフィス内でもたくさん見かけることでしょう。
そのような机の持ち主でも仕事のできるひとはもちろんいます。
ある意味、もったいないです。
だって、
「デスクは散らかっているけれど仕事はできる人」は、デスクを整えればさらにできる人になれるはずです。
何百人という人たちの取材を通して見えてきた「真実」があるといいます。
できる人のデスクは美しい。
デスクをクリアにすると、頭の中までクリアになるのでしょうか。
目の前のデスクのスッキリさ加減が頭の中に直接影響を与えるのか。それとも、頭の中の整然さが机の上に忠実に再現されているのか。
そう思えるほどに、頭の中と机の上は密接に不可思議に関係しているかのようです。
取材等でいわゆる「できる人」のオフィスを訪問すると、こうした「スッキリと整えられたデスク」が圧倒的に多いと感じます。デスクの美しさと仕事力との間には、確実に因果関係がある。
より早く、より高いパフォーマンスを発揮したいのであれば、あなたも一度手に取ってみてください。損はしません。
- 片付けが苦手な人
- 仕事ができるようになりたい人
- 整理が苦手な部下を持つ上司
本書の構成について
本書は全部で6つのパートから構成されています。
- 整理のスタートは「捨てる」ことから
- デスクの整理
- 書類・PCの整理
- 情報の整理
- モノの整理
- 自宅の整理
もう少し詳しく言うと、
- なぜ整理が必要なのかについての概論
- ほしいものが今すぐ出せる状態を目指す整理術
- 書類管理のルール化について
- 基本的なツールの使用法のおさらいと応用
- カバンと名刺の徹底整理術
- 快適な自宅の部屋づくりについて
本書に登場する人たちの中には、オダギリ展子さんや佐々木正吾さんのような有名な方もおられます。
捨てることの大切さ・重要さ
オフィス整理のはじめの一歩は「捨てること」にあります。
あなたが生産性を向上したいのであれば、避けては通れません。
なぜ整理しなければならないのでしょうか。
あらためてまとめます。
ポイントは3つあると本書は強調します。
3つのポイント
- 探しものに使っている時間はバカにならないほど多い
- 整理しないデスクは人に迷惑をかける
- 整理ができるとストレスも消える
意外と見落としがちなのは、人に迷惑をかけるという視点です。
多くの仕事は自己完結型の仕事ではありません。
基本的にはチームで仕事をしているはずです。
たとえば、あなたが病気で休んだ時には、誰かが代わりに業務を遂行しなければならないでしょう。
そのときに、
机の上も中も、パソコンの中もぐちゃぐちゃで手の施しようがないのであれば、どこに何があるのかわからない状態を目の前にして同僚が途方に暮れる姿をあなたも容易に想像できるはずです。
自分では気がつかないうちに、周りの人に迷惑をかけているのです。
整理された状態を維持しよう
気を抜いてしまうと折角の整理整頓が元の状態に戻りがちです。
リバウンドゼロを維持するためには、仕組みが必要となります。
仕組み作りのための8つのコツが紹介されています。
これらを徹底するならば、整理整頓された状態を負担負荷なく、あなたもきっと続けられるでしょう。
8つのコツ
- 捨てる日を作る
- ペーパーレス化を進める
- 書類のサイズを揃える
- シェアする
- 正体不明の書類はひたすらスキャンする
- なんでも撮影する
- 席替えをする
- なるべくラクしようと考える
整理する対象が多ければ多いほど、整理整頓のハードルは上がるものです。
したがって、
整理する対象自体を必要最小限にすれば、それだけ片付けが楽になり、スッキリした状態は維持されやすいでしょう。
もちろん理屈ではわかっているものの、
仕事をしている限り、無際限とはいわないまでも、どんどんあなたの周りにモノはあふれてくるはずです。
だからこそ、
整理を習慣化するのです。
整理のはじめの一歩は「捨てること」にありました。
まずは、
整理してもどうせ無駄。また元に戻る、と言ったネガティブ思考から捨てることを始めてみてはいかがでしょうか。
あなたのデスクがいつまでも美しくあることを願ってやみません。