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マンガ大賞2017「響 小説家になる方法」。文学少女、漫画界に降臨

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マンガ大賞2017大賞受賞作を一気読みすれば⇒

買ってそのままにしていた「響 小説家になる方法」を読み終えました。

賛否両論ある問題作にふさわしく、思うところ考えるところ満載です。

もう6巻か、まだ6巻かで見方は正反対に別れるのでしょうね。

わたしの場合は後者です。

以下、内容に言及しますのであらかじめご了承ください。

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主人公は性格破綻者

新人賞に投稿した作品が新人賞はおろか芥川賞・直木賞のダブル受賞という快挙を成し遂げます。

その作者は女子高生の鮎喰 響。

天才という設定ですが、その行動は極めて利己的。

手前勝手とも言える論理性にはしばしば暴力が顔を出します。

ゆえに、このキャラクターに不快感しか感じない読者は基本的にNOと言います。

傍若無人ぶりに清々しさを見るものはもちろんYESと頷くでしょう。

このような好きか嫌いかを強烈に迫る人物を造形した時点で作者の戦略的な勝利は確定しています。

天才性

主人公の天才性は直接的には言及も描かれもしません。

間接的にほのめかしが積み重ねられるだけです。

そのことに読者の一部は不満を表明します。

天才の証を詳細に描写することが予め放棄されています。

天才の苦悩についても一切触れられません。

この先、苦しみが描かれるかもしれませんし、なんら言及されないのかもしれない。

もちろんここには意図があるはずですが、まだ明かされる気配すらありません。

小説家になる方法

サブタイトルである「小説家になる方法」についての批判は少なくありません。

なぜならここまでそれらしきセリフもカットもただの一つもないからです。

おそらく、作者の考える「小説家の定義」が提示されていないからでしょう。

小説家の定義が賞を取ることやたくさん売れることであるならば、ダブル受賞から物語をはじめるわけはありません。

この物語は、おそらく「小説家とは何か」を巡りこれから展開していくはずです。

もちろんその主体となるのは主人公の「響」なのですが、それだけでは済みそうにない気配です。

響というネーミング

響というかぎりは、陰に陽に周りに影響を与えるはずです。

読者や編集者や世間もそうなのですが、一番呼応するのは当の物書きもしくは物書きを目指す人達でしょう。

彼らもまた彼らの「小説家」を模索し、作り上げていくのです。

というか、小説家とは小説家とは何か、小説とは何かを問い続けることを義務付けられた者たちにほかなりません。

不断の問いはそのまま主人公の響自身にもこだまするはずです。

物語は始まったばかり、今後の展開に目が離せません。

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パドー1000

現役人事部長のパドー1000と申します。雑記blog「シンキング・パドー」を書いています。
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