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「ゴールデンゴールド」第3巻 フクノカミがあらゆる場所に現れる、分割と拡散

投稿日:2017-11-04 更新日:

 

増殖するのだ⇒

マネースリラー加速中、「ゴールデンゴールド」の第3巻が出ました。

しかも急展開です。

フクノカミは自らを分割・拡散し、不可視の存在へと。

以下内容に言及します。予めご了承ください。

 

現実性

ここでごくごく大雑把にあなたとあなたを取り巻く世界の現実性について次のように定義します。

  1. 見えるはずのものが見える・・・現実性の獲得
  2. 見えないはずのものが見えない・・・現実性の獲得
  3. 見えるはずのないものが見える・・・非現実的現実性との遭遇
  4. 見えるはずのものが見えない・・・現実性の喪失

あなたが直感的に認識し、理解しているのはこのうちの1と2です。

この2つは一般的に「現実」といわれている有り様の特徴です。

ここで言う、見えるはずの「はず」とは、「見たことがある」という視覚的経験(実感)がもたらす心理的な根拠にすぎません。

見えるという「事実」はあなたが把持する確信(理解)に分かちがたく結びついているのです。

以下、この雑駁な定義に基づき進めていきます。

資本の増殖

この漫画においてフクノカミは欲望を成就させる力を持っています。

ゆえにフクノカミなのです。

現時点においてその成就の見返りは明確には描かれていません。

「ゴールデンゴールド」というタイトルから「もっとも重要なもの」がテーマであると考えます。

人間の欲望を真正面から本作は取り上げますが、舞台設定は現代です。

ゆえに、現代社会における欲望が描かれるべき対象であると理解します。

おそらく主題は資本主義それ自体であるはずです。

更に踏み込みます。

資本主義において「もっとも重要なこと」とはなにか?

資本の増殖です。

分割と拡散

この世に存在するはずのないフクノカミという存在が見える人には見えます。

見えるということは世界内認識としてその存在を認めたということです。

たとえ消極的であろうと、世界の一部として認知したゆえに、見えるのだと言い換えてもいいでしょう。

見えるはずのないものが見えているのですから非現実的現実性との遭遇をはたしています。

それが妄執や発狂に至らないのは他人にもそれが見えているという客観性が成立しているからです。

しかしながら、この第3巻において、非現実的現実性が一時的に消失します。

フクノカミが雲隠れするのです。

が、実態は分割し、視界の外へ外へと拡散していきます。

マイクロフクノカミの増殖です。

著者はここの部分を極めて象徴的に衝撃的に描写します。

あまり気持ちのよい描写ではありませんがインパクトは重量級です。

目玉の濃淡
作者は登場人物の目玉の濃淡を非常に意識して使い分け描写しています。確信的・狂信的に行動するものは濃く、自信のなさの現れや不安定な感情である場合は白色(透明)に近づきます。しかしながら、その透明感はピュアネスと呼応しているので、表情に奥行きを与えているのです。

次のステージへ

「見えないはずのものが見える」という状態から「見えにくくなる」という状態へと物語は展開します。

欲望を欲望として意識せざるを得ない段階から欲望自身が常態化、普遍化する過程がここでは語られているのです。

全くの雲隠れではないのですが、視線は捕獲が困難になっていきます。

「当たり前」が徐々に成立し、構成されていこうとするのです。

可視から不可視へとステージは変わりつつあります。

この場合、不可視とは拡散と同義です。

資本は自己増殖を始めたようです。

このあと、おそらくは、「見えるはずのものが見えない」状態へと物語は進んでいくのでしょう。

第4巻は来春発売予定。

待ち遠しいです。

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