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この小説のキーワードは蛇と猫。もちろんどちらも象徴的存在。 「女のいない男たち」が電子版で出版されたので、以前に紙の本で読んでいたこの短編集を久しぶりに読み返しました。 傑作はいつ読んでも傑作です 固 ...
ポール・ド・マン再会 本棚を整理していて、大昔に友人から頂いた書物が目に飛び込んできました。 懐かしい 当時は頑張って読んだ気がします。 まるっきりの空回りであったのですが。 分かるということ かつて ...
ノートを取りながらの読書を続ける 一頃、ノートをとりながら頁をゆるりとくっていた時期がありました。 大昔のことです。 最初は、スピノザの『エチカ』でした。 二度目は、ドゥルーズの『ニーチェと哲学』。 ...
コロンブスの卵が立つ ″目から鱗がとれる″と人が口にするとき、そこには新鮮な覚醒が鳴り響いています。 一方、 ″コロンブスの卵″という格言には「なんだそんなことか」という素直に認めがたい感情が沈殿して ...
山本義隆という絶対知性 もう何年も前になりますが、山本義隆氏の著作『磁力と重力の発見』全三巻が新聞書評で紹介されていました。 そのなかに、 「全共闘騒動の最大の損失は、山本義隆が研究者の道を外れ ...
現代の慰めの文学 なんだか近頃は「戦時」のような毎日を送っている気がします。 そのような気分が継続しているのです。 世事の疎ましさが咽喉元までせり上がりどうにもこうにも嚥下せぬことにはと、本箱に強引に ...
映画に愛された者、北野武。 それが尋常ならざる映画史的事件の始りであることを予感したのは、淀川長治と蓮實重彦というふたりのシネフィルでした。 映画監督には二種類しか存在しないと、淀川=蓮實は断言します ...
昭和文学を代表する一番好きな小説 これまでに読んだ小説のなかでどれが一番良かった(印象に残った)と聞かれるたびに、 私は決まって武田泰淳の『富士』を挙げていました。 物語に没入する楽しみを本当に堪能で ...
奇妙なタイトル、奇妙なエントリー おかしなタイトルだなあと思われたでしょうか。 何か嫌な事があったのかな、とか。 暗そうなエントリーだな、とか。 本日は、ものを食べることの悲しみについて、少しばかり触 ...