これから冬に向かうけれど幽霊のはなし、季節感ゼロ

投稿日:2016-11-11 更新日:

 

極度の霊感音痴⇒

霊感はまったくありません。

出張時のビジネスホテルでもなんだか寝つきが悪かったも、一度もないです。

そのような私ですが、幽霊に関する記憶がひとつだけあります。

ときどき、メディアで超常現象の話題を目にするとき、いつも思い出します。

それは、大学2年の夏の出来事です。

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彼は暑い盛りにやってきた

大学生の頃、一軒家を友人たちと借りていました。

下宿用に改造された物件で、静かな住宅街の一角にありました。

夏休みがあともう少しで終わろうとするある日の昼下がり。

友人の部屋でたわいもない話をしているところに、彼は突然やってきました。

彼は、語学のクラスが同じである、知り合い以上友人未満といったポジションです。

珍しいことがあるものだ、何かあったのかなという感じで我々は迎い入れました。

イミフな怪談話

お盆の前後に彼は姫路の実家に戻り、そこで幽霊に会ったというのです。

それも夜間ではなく、昼日中に。

彼が駅に向かっている途中に、通りの向こうから、「それ」はやってきました。

近づくにつれて、これはヤバイという感覚に全身を捕らえられ、もう駄目だと観念したそうです。

その場から、逃げ出すこともできず、でも足は自分の意思とは別の意志に操られるように、止まりません。

そうして、必然的に「それ」とすれ違いました。

でも、特に何も起こりませんでした。

ただ、ひどく気分が悪くなり、吐きそうになったのです。

彼は真顔でそれだけを言うと、おもむろに腰を上げ、帰っていきました。

来たときと同じように唐突に。

その間、20分程度。

取り残されたわれわれは思わず顔を見合わせました。

なんなんだ、これは??

 

身体的翻訳

もしかしたら、手の込んだ冗談ではないのかと思いました。

夏休みが終わり、彼にあの話は本当なのかと尋ねたときには、本当だというそっけない返事しか返ってきませんでした。

元々、冗談を言うタイプではまったくなかったので、予想通りの返事でした。

であるならば、結論はひとつです。

彼は本当に幽霊とすれ違ったんだ。

その考えは今も変っていません。

なぜなら、彼は「それ」に出会ったときに、身体に変調をきたしたと言ったからです。

ひどく気分が悪くなり、吐きそうになった、と。

体調が悪かったので、よくわからないものが見えてしまったという意見があるかもしれません。

どこに真実や真相があったのか。

そのような確かめようのないことには、ほとんど興味はありません。

ただ、何か邪悪なものに遭遇したときに、彼の身体が反応したという一点に興味をそそられたのです。

 

教訓 の・ようなもの

この雲を掴むような話から、つぎの二つのことを学びました。

不測の事態に遭遇したときに、われわれの言語化による理解には限界があること

我々の身体は、その身に起こった事態について必要なことだけを雄弁に語ってくれること

 

これは、いわゆる第六感とは少しばかり違います。

私の考えでは、第六感は、言語的理解と身体的翻訳の間において身体的翻訳よりの位置にあります。

第六感が優れていればなあと思うことがしばしばあります。

が、ワタシの場合、第六感もいささか力不足です。

悲しいかな、はずれ馬券の山がなによりの証拠です。競馬やめましょうよ、本当に。

第六感よりも、もっと直接的、直裁的であるのが、身体的翻訳です。

身体は雄弁です。肉体は正直です。

あの夏、彼の身体は、自らの身に起きた「事件」を確実にとらまえていたはずです。

彼の常識や観念が事態を把握できず、右往左往している間に。

 

あのとき以来、身体の声に耳をすますようになりました。

幸いに、「幽霊が来るぞ」は今まで一度も聞いたことがありません。

 

水たまりの一滴

「それ」が彼の姿を借りて、われわれに何かを伝えに来たと妄想が膨らんだときもありました。そんなわけないですが。

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