同一労働同一賃金のガイドライン案からあなたは何を読み取るべきなのか

投稿日:2017-03-22 更新日:

 

ここにきて特集が増えている⇒

同一労働同一賃金に関する特集や関連書籍の出版がここにきて目立ってきている。

世の中の関心の高さがうかがえます。

本日は、「労政時報」に掲載されていた特集記事「同一労働同一賃金の実務への影響」の内容について若干触れます。

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ガイドラインをどう踏まえるか

ガイドラインの内容からみる実務上の留意点について識者たちの解説がなされています。

弁護士によるガイドラインの具体例に対するコメントが簡潔で的を得ていたので、参考になりました。

実際には本書にあたっていただければと存じます。

このガイドライン案のように職務による同一賃金を突き詰めると、正社員間で職務による分離が進み、多様な正社員を生み、ひいては社員間格差が広がるだけではないかとの懸念も示されている。

ダイバーシティの行き着く先がここにも端的に示されている。

職務と賃金が整合的に白黒つけて結びつけられるということは、労働が労働時間から遊離することを意味し、月給から時間給への道筋を整えることとなる。

ここは一直線ですね。

処遇の考え方・設計方法について

また別の識者は次のように根本的な重要性を説きます。

同一労働同一賃金を検討する上で考慮すべきポイントは、①何を根拠に/何に対して支払われている賃金であるのか、②賃金の支給対象者である正規社員と非正規社員の間にある差異とは何か―を明らかにしておくことである。

賃金の支払い根拠をゼロベースで見直すということは、人事制度設計を根本的に洗い直す作業を不可避としてしまう。

これは大事(「おおごと」かつ「だいじ」)だ。

また、副業・兼業が常態化すれば、正規社員と非正規社員の垣根は事実上なくなる。

企業において正規従業員を雇用する必然性が劇的に希薄化するからに他ならない。

法令的観点に立てば

別の弁護士は、われわれが見落としがちなポイントをあらためて指摘します。

「現在担当している職務内容が同じであれば、賃金も同じでなければならない」という意味の「同一労働同一賃金」を求める法律は、現在のところ存在しない。

ここは勘違いしがちな部分ですね。

尚、ガイドライン案の主旨はあくまで、「正規労働者と非正規労働者の不合理な待遇差の解消」であるために、正規社員間においてはどうなんだというところまでは次の段階です。

従って、ここまで射程に入れた議論を踏まえた法律の制定には時間を要すると思われます。

同一労働同一賃金をめぐる裁判例

注目の「長澤運輸事件」の東京高裁判決はご存知のように、1審判決を取り消し、労働者側の請求棄却の結果となっています。

再雇用後の賃金引下げについては、社会一般で広く実施されている高年齢者雇用安定法上の雇用確保措置であり、賃金差額の調整等の配慮も勘案の上、労働契約法20条違反に該当しないとの結論が下されました。

最高裁において争われることとなりましたが、どのような判決が出ても同一労働同一賃金の流れに大きな影響を与えることは間違いなさそうです。

大注目です。

 

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