成功体験は極めて危険な毒薬である?!
ビジネスパーソンの中で、業務上の成功を求めない人はいないはずです。
同じことですが、失敗を好んで、追求する人間も皆無でしょう。
しかしながら、
成功体験は、取扱注意であることをご存知でしょうか
成功体験にしがみついたり、どうしても忘れることができないのならば、あなたは失敗へと自ら飛び込んでしまうに違いありません。
今度もうまくいくはず
信号無視の喩えをします
車を運転していて、赤信号で横断する自転車にヒヤッとした経験があなたにもあるはず。
日頃から安全運転を心がけ、スピードの出し過ぎなどと無縁なあなたであっても、今日は、かろうじて事故にならないレベルでありました。
自転車に乗っている人間は、何ら悪びれる様子もなく、どんどん遠ざかっていきます。
彼(彼女)は、今回が初めてではないような、ふてぶてしさです。
過去に何度も信号無視を決め込み、その度に車が止まってくれたのかもしれません。
これはある意味、彼(彼女)にとっての「成功体験」です。
ゆえに、
これから先もこの成功体験に基づき、同じような危険な判断を繰り返すことでしょう。
しかしながら、
このような行為(判断)が未来永劫、成功するとは限りません。
なぜなら、
自分と全く同様の「成功体験」を持つ運転手と出会い、大事故が発生するかもしれないからです。
もしくは、
気が荒い運転手、あるいは相手が急いでいる場合に、無傷では済まない事態に陥るかもしれません。
成功体験はあなたを惑わしてしまう
以上は卑近な例ではありましたが、
あなたが努力を積み重ねて成功した場合も、
「栄光の過去」にこだわり続けるのであれば、「成功体験」の呪縛から逃れることはできないでしょう。
成功した時と全く同じ条件で再び取り組むことができる場合など全くないと思ってください。
コンディションが異なるのに、同程度の成果を求めることが不自然であることは、少し立ち止まれば誰にもわかるはずです。
けれども、
「成功体験」で頭がいっぱいになっている場合、そのような冷静さは簡単に忘れ去ってしまうものです。
だから、
「成功体験」それ自体を直ちに捨て去り、忘れてしまいましょう。
唯一覚えておくべきは、自分は努力をした結果、成功したことがあるという事実だけです。
そのような抽象度の高い「記憶」だけは頭の片隅にそっと置いておくべきでしょう。
「成功体験」は捨てるにはあまりにも惜しいものであることは、誰にとっても同じです。
でも、意を決して、
「ありがとう」と言いながら、ゴミ箱に捨ててしまいましょう!
これから先、何度も成功を手にするために。