正業だけじゃダメなんです時代がはじまっている
副業については、今後企業が正面から取り組まなければならないテーマです。
現在も多くの企業においては、お茶を濁している、できれば避けて通りたいというスタンスが大半です。
就業規則で禁じているので駄目ですとは簡単に片付けられない状況になってきています。
なぜ副業をするのだろうか?
そもそもなぜ副業をしようと考える人が現在、増加傾向にあるのでしょうか。
いくつか理由があるはずです。
- 退職後の食い扶持を確保するため
- 収入源の複線化を図るため
- やりたいことができる満足感を得たいため
- 自分の成長につながるため
このなかにあなたの理由もあるでしょうか?
退職後の食い扶持を確保するため
企業に勤めている限り、定年は必ずやってきます。
定年後の暮らしを維持していくためには、年金だけでは心もとないのが本音でしょう。
貯金があっても不安だし、投資による成果も簡単には出ないはずです。
安定的な収入があれば、それに越したことはありません。
時間をかけてノウハウやスキルを身につけ、人脈を広げていくために、定年前から始めることはとても合理的な行動であるといえます。
収入源の複線化を図るため
- こづかいを稼ぎたいから
- 生活を維持するために必要不可欠だから
軽い理由から重いものまで、人により事情により、様々でしょう。
収入の道が単線化していることが、珍しい時代に突入しつつあります。
やりたいことができる満足感を得たいため
今の仕事はそれなりにやりがいがあったとしても、純粋な満足感が得られている仕事であるのかどうかは、別の話です。
- 興味が沸く対象
- 子供のときからの夢
- 世の中の役にもっと立ちたい
今の仕事で実現することが難しいのであれば、思い切って転職というわけにもいかないので、副業という場は貴重であると考えます。
将来、正副が逆転することもありえるはずです。
自分の成長につながるため
ひとつのことを極めることにより、人は多くのことを学び、多くのことを身に着けます。
その逆に、いくつものことを行なうことによっても、学べることはたくさんあるはずです。
そのような機会を与えてくれる副業は自己成長にとって大変貴重な場ではないでしょうか。
副業を続けるためのポイント
副業が続くためのポイントは次の3つでしょう。
- 好きなことなのか
- 得意なことなのか
- 世の中の役に立つことなのか
好きなこと
好きなことなら続くはずです。
たとえうまくいかなかったとしても。
経済的理由でやむかたなしなら、おそらく長続きしないのではないのでしょうか。
得意なこと
不得意なことなら、そもそもあまり稼げないのではないでしょうか。
稼げないのであれば、早晩モチベーションも下がり、長続きはしないのでしょう。
得意なことは確実に武器になります。
役に立つこと
世の中の役に立つことならば、必ずニーズがあるはずです。
喜ばれるのならば、継続する意欲もおのずと高まるものです。
そうでないのであれば、おそらく長くは続かないでしょう。
国の目的とは?
なぜ、国は副業を推進することに力を入れているのでしょうか。
理由は次の二つであると思われます。
- 人手不足の企業・業界にも人手が廻るようにしたい
- 経済を活性化させる
1により、働き手が将来減少傾向にあるなか、ひとりが複数の仕事を行なうことにより、労働力の不足を補うことができます。
2により、会社に勤めている人が起業をすることにより、経済成長を持続的に維持・発展させることができるのです。
企業のホンネはどうなんだろう
企業の本音は、就業規則に禁止している通り、本業(正業)に専念するべきである、との意見が本音でしょう。
副業経験が本業にフィードバックされることにより、本業における成果や生産性が向上するとい理由から、副業禁止を限定的に解除する企業も出てきています。
副業の禁止を緩和していく流れは、これからますます加速していくと思われます。
その背景のひとつとして、次のことが影響していると考えます。
企業は、従業員の能力の開発向上のためにOJT(オンザジョブトレーニング)を行なっています。
それに加え、研修や通信教育等も計画的、長期的に実施しています。
これからの時代、
これまで以上に能力の開発向上を求められてきているために、これら以外の新しい機会の付与をする必要に迫られているのです。
副業という経験の場において、自ら成長し、その成果をいま携わっている業務に活かして下さい、と促し始めたのではないかと思われます。
新たな能力開発の場を企業の外に求めた形です。
ある意味、究極の自己啓発といえるのではないでしょうか。
現時点での現実的な着地点とは
副業を現実的に成立させるためには、次のポイントが重要であると考えます。
- できるかぎり、休日に行なう
- 好きなことをする
- 本業(正業)と無関係な分野に限定する
副業に時間を割こうというような行動力ある方は、黙っていても本業をおろそかにせず、両立させてしまう能力・意欲の高いひとたちである可能性が高いです。
むしろ、副業に手を出さない、出せない人たちを企業内で問題視する時代がもうそこまで来ているのではないでしょうか。
そのときが、本当の意味で終身雇用の終焉であるのかもしれません。